バイトの開始時間ぴったりの出勤、これって遅刻?着替えの時間は?
バイトの遅刻について、シフト開始時間ぴったりの出勤はセーフなのか、制服などに着替える時間を考慮すべきなのか、実際のところどうなのでしょうか。
【目次】
タイムカードの打刻が開始時間ぴったり。遅刻かセーフかは会社による
タイムカードをシフト開始時間ぴったりに押した場合、原則は遅刻とはなりません。ですが、タイムカードを押すタイミングを「店に着いた直後」か、「着替えなど済ませた後」かは、どの状態を「始業」と見なすかによって、お店や会社ごとに異なるようです。
ただ「働ける状態になっている」の認識はバイト先によって異なります。開始ギリギリの時間に出勤してすぐに業務につけないようであれば、シフトスタートぴったりの時間に出勤したとしても遅刻とみなされかねません。
制服への着替え時間を労働時間と見なすかは判断が分かれる
明らかに法律上必要な防護服などの着用は、労働時間と見なされますが、その他の業種での着替え時間は、過去の裁判の判例でも判断が分かれています。
そのため、実際にどう見なされるかは、各バイト先で周囲に確認するのが良さそうです。
1分の遅刻。時給はどうなるの?
アルバイトは時給で働いていることが多いです。では、1分遅刻したときのバイト代はどうなるのでしょうか。ほとんどの会社が、始まりと終わりにタイムカードを打刻した時間で集計(休憩は除く)します。法律上の原則は1分単位で給与計算しますが、10分か15分単位で切り捨てて、給料を計算している会社もあるようです。
タイムカードの代理打刻は絶対ダメ
ほんの少しバイトに遅れそうなとき、「1、2分だから」と、バイト仲間に連絡して代わりにタイムカードを打ってもらうのは絶対に避けましょう。労働時間の虚偽申告という、不正行為として処罰の対象になる可能性があります。「すぐに着くから」「みんなやっているから」など、どんな理由があってもNGです。
アルバイトの遅刻に関するルールは、会社や店によって異なります。判例でもケース・バイ・ケースのようです。法律上はスタート時間に出勤しても問題ないかもしれませんが、「着替えを済ませてからタイムカードを押す」など会社や店の決まりがあれば、それを守ることをおすすめします。
トミヅカ社会保険労務士事務所
所長 冨塚祥子(東京社会保険労務士会会員)
※2014年7月28日の記事を更新しました。