内々定と内定との違いは?退職準備はしてもいい?
転職活動中に企業から「内々定」を伝えられた場合、確実に採用してもらえるのか不安になりますよね。この記事では「内々定」と「内定」はどう違うのか、そして「内々定」をもらったら退職準備を始めていいのかなどを解説します。
【目次】
内々定と内定の違いとは
内々定とは「最終決定ではないが、あなたを採用したいと思っています」という採用側の意思表示ではありますが、内定を予定しているだけで、法的な拘束のない口約束のようなものです。
一方、内定とは、採用する側とされる側の双方に労働条件などの合意があり、労働契約が成立した状態のことをいいます。内定者は企業側から送付される「内定通知書」と共に「労働条件通知書」と「内定承諾書」を受け取ります。内定を承諾する場合は、内定承諾書を返送して正式に内定が成立します。
「内々定」と「内定」の大きな違いは労働契約の成立であり、法的な効力の有無です。
内々定は取り消されることもある
内々定は、正式な内定を予定してはいるが、労働契約は成立していない状態なので、企業側から内々定を取り消されることもあります。仮に取り消されたとしても法的な責任を問うことはできません。しかし、労働契約の締結を意図した内定の場合、内定取り消しに相当する特別な理由がない取り消しは、不当に解雇したと見なされる可能性があり企業側は簡単に取り消すことはできません。
退職準備は内定をもらってからにする
内々定は、まだ労働契約が交わされていない状態なので、採用側から「採用はなしにします」と言われても法的には問題になりません。従って、内々定をもらい、こちらが入社の意思を示したとしても、現在の仕事の退職準備を始めるのはまだ早いです。誰にも伝えず引継ぎを見越した資料整理などはしても問題はありませんが、正式な退職手続きは控えたほうがよいです。
内定が出て、労働契約を結んだあとで退職手続きを進めましょう。
内定の連絡がなかなか来ない場合はどうする?
内定の連絡は、概ね内々定の1週間~2週間で出す企業が多いです。内々定は伝えられたのに、内定の連絡がなかなか来ない場合は、採用側に「内定通知書の交付にどのくらい時間かかりますか」と問い合わせてみましょう。後々のトラブルを防ぐためにも書面での内定通知をお願いするとよいです。内定がいつ出るのか分かれば退職準備に備えることもできます。「退職の準備を進めたいので」と付け加えてもいいでしょう。