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2023年09月26日

「一身上の都合」の意味と正しい使い方(例文付)

一身上の都合 タウンワークマガジン townwork「一身上の都合」は履歴書や退職届、退職の挨拶などに使われますが、正しく意味を理解しないで使う人も多いかもしれません。あらためて「一身上の都合」の本来の意味や履歴書への書き方、面接で聞かれた際の答え方などを解説します。

「一身上の都合」の意味と使われる理由

一身上の都合とは

「一身上の都合」とは、「自分の身の上に関する都合」のことで、個人的な都合や家庭的の事情のことを指します。同じような言葉で「自己都合」「私事」がありますが、仕事に関係する公の場では「一身上の都合」を使うのが一般的です。
一身上の都合には、例えば、就職、転職、企業、ケガや病気、結婚や出産育児、介護などがあります。

一身上の都合を使う理由

一身上の都合を使う場面は、履歴書などの職歴の記入、内定辞退、今の職場を辞める時の退職理由が代表的なものです。正式に使える表現で、自己都合全般に使えるため、「一身上の都合で」と伝えずらい理由で当たり障りなく使えるため、広く一般的に使われるようになりました。

 

自己都合退職と会社都合退職の違い

ここからは、一身上の都合となる自己都合退職と会社都合退職の違いについて解説します。どちらに該当するかで、失業保険の給付開始時期にも影響します。

自己都合退職とは

自己都合退職とは、転職、独立、起業などに仕事に関係するもの、結婚、離婚、出産、転居などのライフイベントによる事情、病気や家族・親族の介護などの家庭の事情、懲戒解雇(違反行為など自己理由によるもの)など、会社都合ではなく、自身の都合で退職をする場合に使います。

自らの意思で退職した場合でも、会社から嫌がらせを受けていたり、慢性的な長時間労働が原因だった場合は、客観的に証明するものがあれば、自己都合退職後に会社都合退職都認められることがあります。失業保険の申請の際に、ハローワークに相談すると良いでしょう。

会社都合退職とは

会社都合退職とは、契約満了、営業所や部署の変更による人材の配置変更、倒産、業績不振による解雇(リストラ)、定年退職、早期退職など、会社側の事情に起因する理由での退職をいいます。

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自己都合か会社都合かで失業保険の条件が変わる

「会社都合の退職」と書きにくく、「一身上の都合」を使った場合、失業保険の給付開始日などが遅くなることがあります。そのため、失業保険の対象者の場合は、安易に「一身上の都合」を使わない方がいいことがあります。
基本的には会社都合で退職したほうが失業保険給付金の給付開始日は早く、給付日数は長く、給付金額も多くなります。

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「一身上の都合」の使い方|ケース別の例文

次は実際に仕事を退職する/した際に、「一身上の都合」を使うケースには主に以下の3つあります。

履歴書に記載する場合

履歴書、職務経歴書に職歴を記入する際は、退職年月、会社名とともに「一身上の都合により退職」と記載します。

<履歴書の例文>
〇〇年〇月 〇〇株式会社 入社
〇〇年〇月 〇〇株式会社 一身上の都合により退職

退職願・退職届に書く場合

退職届を提出する際も「一身上の都合」とし、詳細な理由を書く必要はありません。

<退職願の例文>
※横書きの場合

退職願

 

〇〇〇〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役社長
〇〇〇〇 殿

事業企画2部第3グループ
田雲太郎 印 私儀、

このたび、一身上の都合により、誠に勝手ながら、
〇〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、
ここにお願い申し上げます。

以上

 

<退職願を記載する際のポイント>
①冒頭
「退職願」と書きます。

②届出年月日
実際に退職願を提出する日にちを書きます。横書きの場合は算用数字を使用します。

③宛先
最高責任者(社長の場合が多い)の正確な役職と氏名を記入します。この場合、「様」ではなく「殿」を使用します。

④自分の所属部署・氏名
正式な所属部署と役職があれば役職名を書きます。氏名はフルネームを書き、署名・捺印します。

⑤文の冒頭
「私儀(わたくしぎ)」と記載します。私儀は、退職願や退職届、就任あいさつ状など正式の文書で、自分に関して述べる書き出しに使う言葉で、「私事」でもいいですが、謙譲語である「私儀」が適切です。自分をへりくだる意味で、「私のことで恐縮ですが」という意味をこめて縦書きの場合は下段に、横書きの場合は右端にもっていくのが一般的です。また、通常は文章全体の文字の大きさよりやや小さくして書きます。

⑥退職理由
自己都合の場合は「一身上の都合」と書きます。また、退職を希望する日にちを記入します。横書きの場合は算用数字を使用します。会社都合の場合、退職願は不要です。

<退職届の例文>
※横書きの場合

退職届

 

〇〇〇〇年〇月〇日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役社長
〇〇〇〇 殿

事業企画2部第3グループ
田雲太郎 印 私儀、

このたび、一身上の都合により、誠に勝手ながら、
〇〇年〇月〇日をもって退職いたします。

以上

 

<退職届を記載する際のポイント>
⑦冒頭
「退職届」と書きます。

⑧届出年月日
実際に退職届を提出する日にちを書きます。横書きの場合は算用数字を使用します。

⑨宛先
最高責任者(社長の場合が多い)の正確な役職と氏名を記入します。この場合、「様」ではなく「殿」を使用します。

⑩自分の所属部署・氏名
正式な所属部署と役職があれば役職名を書きます。氏名はフルネームを書き、署名・捺印します。

⑪文の冒頭
「私儀(わたくしぎ)」と記載します。私儀は、退職願や退職届、就任あいさつ状など正式の文書で、自分に関して述べる書き出しに使う言葉で、「私事」でもいいですが、謙譲語である「私儀」が適切です。自分をへりくだる意味で、「私のことで恐縮ですが」という意味をこめて縦書きの場合は下段に、横書きの場合は右端にもっていくのが一般的です。また、通常は文章全体の文字の大きさよりやや小さくして書きます。

⑫退職理由
自己都合の場合は「一身上の都合」と書きます。また、退職日は上司との話し合いで合意した日にちを記入します。横書きの場合は算用数字を使用します。
会社都合の場合は、上記「一身上の都合により、誠に勝手ながら」の部分を、「事務所閉鎖のため」「事業縮小のため」「早期退職のため」など、会社(上司)と合意した具体的な内容を退職理由として書きます。会社都合の場合は、退職願は不要です。

内定辞退の連絡をする場合

内定を辞退したいときには、内定をもらったお礼をするとともに、一身上の都合で辞退したい旨を伝えます。

<内定辞退の例文>
①電話の場合

あなた:「お世話になっております。先日採用の面接をしていただきました多運次郎と申します。採用担当の〇〇様はいらっしゃいますか?」

(担当者が電話に出る)

担当者:「はい、〇〇です」

あなた:「お世話になっております。先日内定をいただいた多運次郎と申します。今、お時間いただいてもよろしいでしょうか」

担当者:「はい、大丈夫ですよ」

あなた:「ありがとうございます。このたびは内定のご連絡をいただき、ありがとうございました。大変恐縮ですが、一身上の都合により、内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。面接などお時間を割いていただいたにもかかわらず、申し訳ございません。ご了承のほど、よろしくお願いいたします」

担当者:「そうなのですか。残念ですね。辞退の理由を教えていただいてもいいですか?」

あなた:「はい。御社と並行して選考が進んでいた企業があり、そちらからも内定をいただきました。大変悩んだのですが、学校や自宅からの距離やシフトに入れる時間帯を考え、そちらにお世話になることに決めました。〇〇様には貴重なお時間をいただきながら、このような決断になってしまい、大変申し訳ございません」

担当者:「そうですか。残念ですが、そちらでも頑張ってくださいね」

あなた:「ありがとうございます。本来であれば、直接伺ってお詫びするところ、お電話での連絡になってしまい大変申し訳ございません」

担当者:「いえいえ、わざわざお電話いただき、ありがとうございます」

あなた:「それでは失礼いたします」

内定辞退はなるべく電話で伝えるようにしましょう。メールでも問題はありませんが、時間を取ってもらったことへの感謝と辞退することになったお詫びを、出来るだけ早く、確実に伝えるために電話するのが基本です。また、電話の後、補足としてメールを送って企業側の記録として残すようにします。その場合、メール内で名前を名乗った後に「先程はご多忙の中、お電話にてご対応いただき、誠にありがとうございました」と入れると、電話で話した件ということが伝わります。

②メールの場合

件名:内定辞退のご連絡(多運次郎)

本文:
〇〇株式会社 人事採用部
〇〇〇〇様

大変お世話になっております。
多運次郎です。

このたびは内定のご連絡をいただきまして、ありがとうございます。

ご多忙かと思いましたので、メールにて失礼いたします。
今回は内定をいただいたところ誠に恐縮ですが、一身上の都合により、
内定を辞退させていただきたく存じます。

〇〇様には面接で貴重なお時間を割いていただき、ありがとうございました。
ご期待に添えず申し訳ございません。

本来なら直接お伺いしてお詫びを申し上げなければならないところですが、
メールでのご連絡になったことを重ねてお詫びいたします。

最後になりますが、貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。

==========
多運次郎(たうんじろう)
Mobile:09000000000
Mail:taun@aaa.Jp
==========

内定辞退は電話で伝えるのがベストですが、電話で断るのに抵抗がある場合や、電話をしたが採用担当者が不在だった場合にはメールで伝えてもOKです。
メールを送って企業側から辞退を了承する返信があった場合は、再度返信をする必要はありません。了承の返信があった時点でやりとりを終了しましょう。

担当者に電話したにもかかわらず、不在などで話が出来なかった場合は、電話に出てくれた方に担当者にメールを送る旨を下記のように伝えます。
「それでは大変恐縮なのですが、後ほど〇〇様宛にメールをお送りいたしますので、ご確認いただきますようお伝えいただけますか?」

その上でメールを送りますが、その際「先ほどお電話させていただきましたが、ご多忙のようでしたのでメールにて失礼いたします」と一言添え、電話した事実をメール内でも伝えましょう。

 

「一身上の都合」の理由を聞かれた場合の答え方

では、面接や内定の辞退連絡をした時に退職理由を聞かれた場合は、どう答えたらいいのでしょうか。

基本的には、退職理由の詳細まで答える必要はありませんが、特に対面では、頑なに「一身上の都合」と答えると「言えないような理由なのか?」と勘繰られることもなくはありません。

内定辞退の場合は「より希望する会社からの内定をもらった」「他にやりたいことを見つけた」など、比較的答えやすいですが、面接で職歴を説明する際は、ネガティブな印象にならない伝え方が理想です。ここでは、いくつかネガティブな退職理由の言い替え方を紹介します。

給料が少ない

<答え方例>
給料が上がる見込みの少ない職場だったため、収入を増やせるチャンスのある職場で働きたいと思い転職しました

労働時間が不規則、長い

<答え方例>
シフト制で働く曜日や時間が変動的だったのを固定して生活のリズムを安定させて働きたいと考えて退職しました。

人間関係が不満

<答え方例>
前職は、〇年働いており、業務も把握できたのですが、人が入れ替わらず、新しいチャレンジも少ないので、ステップアップしたかいと考えて退職しました。

ほかにも、ネガティブな理由の言い換え例はこちらの記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
転職理由・退職理由|面接でネガティブにならない伝え方(回答例文あり)

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