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2026年01月20日

会社都合退職と自己都合退職の違いとは? 失業保険や会社都合となる条件などを解説

退職 タウンワークマガジン townwork退職には「会社都合退職」と「自己都合退職」の2種類があります。ここでは、会社都合退職と自己都合退職それぞれに該当する条件や、失業保険への影響などについて解説します。

会社都合退職とは?自己都合退職との違い

会社都合退職とは、労働者の一方的な都合ではなく、会社の業績や経営状況などによる退職を指します。会社の経営悪化や倒産、事業縮小等が主な理由となり、離職票や履歴書など書面上の記載は「会社都合退職」となります。

【会社都合退職となる主な例】

  • 会社の倒産や事業廃止
  • 業績悪化による部署や店舗の閉鎖
  • 会社からの整理解雇・人員削減
  • 契約期間途中の雇止め(更新拒否)
  • 長時間労働や賃金未払いなど、労働環境の悪化によりやむを得ず退職した場合 …など

一方で、自己都合退職とは、労働者本人の事情で退職することを言います。個人の事情による転職、結婚・出産・転居や病気などの体調不良、家族の介護等による退職が該当し、労働者が会社に自己の都合による退職意思を伝えることで成立し、書面や口頭で明確に「自己都合退職」として扱われます。

【自己都合退職となる主な例】

  • 結婚や出産を機に退職
  • 家族の介護や看護のための退職
  • 他の仕事への転職
  • 業務に起因しない体調不良やメンタル面の不調による退職 …など

会社都合か自己都合かによって、失業保険(失業給付)を受け取れる時期・期間や、その後の転職活動における履歴書の印象、退職金の扱いなどに違いが出るため、退職する際にきちんとした事実確認を行うことが重要です。

 

会社都合退職のメリット・デメリット

メリット

失業給付が早く支給される

会社都合退職の場合、自己都合退職と比べて失業保険の給付が早く始まります。通常、受給資格決定日から7日間の待期期間満了後すぐに受給資格が発生するため、次の仕事が決まっていなくても生活面で安心感があります。受給期間自体も長く設定されることが多いです。

再就職支援制度が利用できる場合がある

会社都合退職者は、ハローワークが実施する再就職支援制度の一部を自己都合退職者に比べて優先的に受けることができます。転職活動時に専門的なサポートや職業訓練を無料で利用できる場合があり、早期の再就職を目指しやすくなります。

デメリット

転職先への説明が必要になる場合がある

会社都合退職は、倒産や解雇といったネガティブな理由であることも多く、解雇については、転職活動時にその理由を面接で詳しく聞かれる場合があります。誤解を防ぐためには、適切な説明や準備が求められます。

会社都合が続くと履歴書に響くことも

過去に会社都合退職が続いていると、履歴書に記載された時に新しい転職先から「問題があるのでは」とマイナスに捉えられることがあります。自身に非がなくとも印象が悪くなる場合もあるため、面接できちんと説明できるよう準備する必要があります。

 

自己都合退職のメリット・デメリット

メリット

履歴書の退職理由が「一身上の都合」でよい

自己都合退職の場合、履歴書の退職理由は「一身上の都合」と記載でき、詳細な理由を開示しなくても問題ありません。一般的な理由と見なされるため、転職活動時に不利になることは少ないです。

面接で転職理由を前向きに説明しやすい

自己都合退職は、自分のキャリアアップや目標達成を理由にできるため、面接時に前向きな転職理由として伝えやすい特徴があります。主体性や成長意欲をアピールするチャンスにもなります。

デメリット

失業給付開始まで時間が空く

自己都合退職の場合、失業保険の給付開始まで通常7日間の待期に加え、さらに1~3か月の給付制限期間があります。実際に手当を受け取るまでに数ヶ月間かかるため、退職後の生活費や転職活動費を捻出しておく必要があります。
ただし、自己都合退職であっても正当な理由があり、ハローワークで「特定理由離職者」と認められると、7日間の待期期間後すぐに受給できる場合があります。詳しくはハローワークで確認してみてください。

退職金が減額になる場合も

自己都合で退職すると、会社都合退職よりも減額する退職金制度を設けている会社もあります。退職金の有無や支払い額の規定は、会社によって異なるので、就業規則を確認しましょう。

 

会社都合退職となる条件

会社都合扱いになるか自己都合扱いになるかは、退職理由とその状況により決まります。下記離職条件に該当する場合は会社都合となるため、失業給付を早く受け取ることができます。

会社倒産、事業所の廃止・移転による離職

会社の倒産や事業所の廃止、移転など以下の条件に当てはまる場合には、会社都合退職に該当します。

 

【主なケース】
①勤務先の倒産によって離職
②勤務先で1か月に30人以上の離職予定の届出がされた、または従業員の 3分の 1を超える人数が離職したため離職
③事業所の廃止(事業活動停止後再開の見込みのない場合を含む)に伴い離職
④事業所の移転により、通勤することが困難な状況になり離職

人員整理、退職勧奨、早期・希望退職による離職

勤務先の人員整理や勤務先からの退職奨励など、再就職の準備をする時間的余裕がなく離職した場合も会社都合退職となります。

【主なケース】
①業績悪化などでの解雇による離職(違反や違法行為などで懲戒解雇された場合は除く)
②事業主から退職を勧められての離職(早期、希望退職)
③有期雇用や派遣社員の労働契約の未更新による離職
労働条件の不一致、変更、ハラスメント等による離職

契約締結時の労働条件と実態が異なった、上司や同僚からのいじめやハラスメントがあったなどの理由で自ら申し出て離職した場合も、会社都合退職となります。
この場合、もし離職票の上では自己都合退職となっている場合にハローワークに会社都合退職と認定してもらうために、労働条件が契約内容と異なることやハラスメントの実態を説明できるようにしておきます。

【主なケース】
①労働契約締結時の条件と実態が大きく異なったことが理由の離職
②賃金の不当なカットや未払いによる離職
③上司や同僚などからのいじめやハラスメントによる離職
④慢性的な残業が改善されないことによる離職
⑤職種転換等に際し、職業生活の継続のために必要な配慮が行われなかったことで離職
⑥使用者の都合での休業が3か月以上となったことにより離職
⑦事業所の業務が法令に違反したため離職

 

失業保険について

失業保険(失業手当)の給付までの期間や内容の違い
会社都合退職は、失業保険の受給資格が認定され、待期期間の7日が経過すればすぐに基本手当を受け取れます。一方で、自己都合退職は、受給資格が認定されてから1カ月は給付制限期間となり、基本手当を受け取ることができません。また、受給する基本手当にも違いがあり、会社都合退職の方が給付日数が長く、給付金の総額も多く、手厚くなる傾向にあります。

  会社都合退職 自己都合退職
待期期間 7日 7日
給付制限期間 なし 最短で1カ月
給付日数 90〜330日 90〜150日

※就職困窮者を除く

なお、令和7年4月1日以降に離職した人の給付制限期間は原則1か月となり、令和7年3月31日以前に離職した人は原則2か月となります。ただし、離職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上自己都合退職をした人は待期給付制限待期期間が
3か月となります(※懲戒解雇の場合は3カ月となります)。

失業保険で会社都合扱いが決定するまでの流れ

失業保険の受給手続きを行うにあたって「会社都合退職」になるプロセスは2通りあり、1つは事前に会社側からリストラや整理解雇を労働者本人に通知した場合、「会社都合退職」として扱われます。もう1つは、退職後に自ら労働者本人が自ら手続きを踏んで「会社都合退職」と認められるケースです。労働条件やハラスメントが原因の退職場合、退職時に自己都合として扱われても、ハローワークで手続きを行えば会社都合に変更されることがあります。

 

自己都合退職を会社都合退職の扱いに変更するには

会社都合退職が認められると、失業保険の受給の面で優遇されます。
自己都合退職した後、会社都合にしてもらうには、会社都合退職に該当する証拠をハローワークに提出して「会社都合に値する正当な理由があった」ことを認定してもらうことが必要です。例えば、長時間労働がわかるタイムカード、予定が書かれた手帳、雇用契約書、給与明細、退職の経緯が分かるメールや音声データなどです。詳しくは、ハローワークに相談してみるとよいでしょう。

また、自己都合退職であっても、正当な理由があり、ハローワークで「特定理由離職者」と認められると、失業給付の給付制限期間が免除され、7日間の待期期間後、すぐに受給できる場合があります。特定理由離職者と認められる正当な理由には、下記のようなケースがあり、ハローワークの窓口に必要書類を提出し、認定してもらう必要があります。

【特定理由離職者と認められる正当な理由の例】
・30日を超える育児や家族の介護
・体力不足や心身障害
・事業所移転や異動などによる通勤困難
・妊娠、出産
・会社から更新しない旨を通知されたことによる有期労働契約の終了 など

特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断基準|厚生労働省

 

会社から「自己都合退職にしてほしい」と言われたら?

本来は会社都合退職なのに、会社から「自己都合退職にしてほしい」と言われた場合には、慎重に対応する必要があります。退職届を提出する前と後とで対応が異なりますので、それぞれ対応を確認しておきましょう。

実態に反する場合は自己都合退職扱いを断っていい

会社都合での退職にも関わらず、会社から退職奨励をされたり、「自己都合退職にしてほしい」と頼まれたりすることがあります。これは、会社側が政府からの助成金が受け取れないなど財政的な事情や、会社の評判が下がることを避けたいという意図があるかもしれません。実態が伴わない場合には断っても全く問題ありません。

自己都合の退職届を提出してしまった場合にできること

既に自己都合の退職届を提出してしまっている場合には、ハローワークや弁護士に相談することをおすすめします。会社から自己都合を強要された、圧力をかけられたという場合は違法となる可能性もあります。ハローワークへの申請時に、労働契約書や就業規則、給与明細書、タイムカードなど会社都合である証拠を求められることがあります。

 

会社都合・自己都合退職の履歴書の書き方

会社都合と自己都合では、転職の際に使う履歴書の職歴欄での経歴記載方法が異なります。会社都合であれば「会社都合により退職」となりますが、自己都合であれば「一身上の都合により退職」等と記入します。

【履歴書の退職理由の記載例】
・会社都合退職の場合
〇〇株式会社 退職(会社都合により退職)
・自己都合退職の場合
〇〇株式会社 退職(一身上の都合により退職)

 

【FAQ】その他退職に関するよくある質問

試用期間中の解雇は会社都合?

試用期間中であっても、会社側が解雇を決定した場合は「会社都合退職」として扱われます。ただし、著しい勤務態度の不良など労働者側に大きな問題があると判断される場合は「自己都合」と整理されるケースもあります。解雇理由が何であれ、雇用保険や再就職手当の扱いに関わるため、離職票の記載内容は必ず確認しておきましょう。

自分から退職届を書いたら会社都合にならない?

一般的には、自ら退職届を提出すると「自己都合退職」とみなされます。ただし、会社からの退職勧奨や人員整理など、実質的に会社都合による退職の場合は、自己都合扱いではなく「会社都合退職」とされることがあります。会社からの要請でやむを得ず退職届を書いた場合は、後にトラブルにならないよう、離職票にどう記載されるか確認しましょう。

有期雇用の契約満了はどう扱われる?

有期雇用契約が満了し、会社が更新しない場合は「会社都合退職」となります。ただし、労働者本人が更新を希望せず契約を終了する場合は「自己都合退職」となります。同じ「契約満了」でも、どちらの意思で終了したかによって扱いが異なるため、失業保険の給付条件にも影響します。契約更新の意思確認の書類ややりとりを記録に残しておくと安心です。

書類選考で「会社都合退職」は不利になる?

倒産や経営不振による整理解雇(リストラなど)の場合は、それが理由で書類選考が不採用となることはありません。履歴書の職歴欄に書く際は、「会社都合により退職 ※会社倒産のため」等、理由を補足しておくといいでしょう。
一方、自分に何らか原因のある普通解雇や懲戒解雇は、転職活動で不利になる可能性はあります。転職活動での職歴欄にあえて退職理由を書く必要はありませんが、面接で会社都合退職の詳細を聞かれることがあるため、どのように答えるかはあらかじめ対策が必要です。

面接で会社都合を自己都合と答えても問題ない?

面接で会社都合退職を自己都合退職と答えることは、避けた方が良いでしょう。退職理由を偽ると、事実が発覚した際に信頼を失うだけでなく、採用取り消しやその他のトラブルになる可能性もあります。また、会社都合退職の理由がリストラや経営不振など、個人の責任ではない場合は正直に伝えても採用に影響がありません。正直に説明しつつ、新たな仕事への意欲など前向きな姿勢をアピールすることが重要です。

■監修
渋田貴正
司法書士事務所V-Spirits 代表司法書士。大学卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社に在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設。
https://www.pright-si.com/

※初回公開:2022年03月23日、更新履歴:2023年11月28日、2024年6月21日、2024年9月30日、2025年7月7日、2026年1月20日

 

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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