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2020年11月06日

カレー沢薫の「バイト丸わかり図鑑」コールセンタースタッフ編

カレー沢 バイト コールセンター タウンワーク townwork「仕事なんて選ばなければあるだろう」

就職難が起こると必ず聞かれるセリフだが、何と残酷な言葉だろう。

世の中には「適材適所」という言葉がある、適正にあった場所に置くことが本人のためだし社会のためでもある。

向いている仕事であれば、飲み込みも早く、長く続く可能性が高く、本人も現場もウインウインである。

つまり向いていないとルーズルーズになりがちだ。

それに年を取ると物覚えが悪くなるというのも事実だ、できるだけ経験のある仕事に就きたいというのも人情である。

私も洋画の登場人物も年々見分けがつかなくなってきているし、マッドマックスを初めて見た時、いつイモ―タン・ジョ―がやられたかのかわからなかった時はもうダメだと思った。

出来るだけ本人の適正にあった、そして出来れば経験のある仕事に就けるに越したことはない。

私も「少なくとも社会に害を与えずに済む」「マイナスを防げるという意味で実質プラス」と言う観点から「部屋の中」が適材適所なのである。

これで「部屋の埃だけ食って生きられる」という能力があれば、もはや「部屋から出ないために生まれてきた」と言っても過言ではない。

だが、不思議なことに外で働いている方と同じ食事をとらないと健康を害してしまうため、世の中のためにはならないが、自分のために外に出たり労働をしたりする必要がある。

そして私に「仕事を選んでる場合じゃねえ」という状況が迫っているのも事実である。

客観的に見れば、その瞬間がすでに訪れている、もしくはそれすら終わっているのかもしれないが、求人を見ても未だに「熟考の末、保留」をしてしまいがちな今日この頃である。

しかし、向かない仕事についてすぐ辞めても仕方がないので「部屋から出ないだけの簡単なお仕事」の求人が出るまで粘り強く待つつもりである。

今回紹介するのは、名前だけ聞くと向き不向きがありそうだが、実際はどうなのであろうか。

「コールセンタースタッフ」
これが今回紹介するアルバイトだ。

 
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「コールセンタースタッフ」とは、電話でお客様と一対一でお話するという、コミュニケーション能力に自信がない者からするとかなりハードルの高い仕事のように思える。

しかし、冷蔵庫にアルコール度数9%酎ハイと芋焼酎のパックしかない状態で仕事を選ぶ余裕があるとも思えない。

それにコールセンタースタッフと言ってもいろいろ種類があるはずだ。

今の内に自分でもできそうなコールセンスタッフの仕事を把握しておけば、いざと言う時でも、一番難易度の高いコルセンバイトに応募してしまうという事故も防げる。

まずコールセンタースタッフの仕事は「インバウンド」と「アウトバンド」の二種類にわけられるそうだ。

インバウンドとは、お客様からかかってきた電話を取る受けのコルセンで、アウトバンドとは自分からお客様に電話をかける攻めのコルセンである。

受け攻めと言われると好事家として俄然やる気が出て来るのだが、それはまた別の世界の話だ。

また、受けであるインバウンドのコルセンバイトにも大きく分けて三つ種類があるそうだ。

まず、電話取り次ぎを専門にする「テレオペ」という仕事がある。

お客様からかかってきた電話を取り、故障の問い合わせなら修理部門、物申したいと言う場合はご意見部門、「タピオカを10個なるはやで」というお客様にはおかけ間違いでないか番号の確認を促すなど、お客様の御用に応じて、専門の部署に取り次ぐ仕事である。

毎日何百件も電話がかかってくるような会社だと、タピオカが10個なるはやで欲しいお客様がかけた電話が修理部門に繋がってしまってはお互いタイムロスになるし、たらいまわしになって会社の印象が悪くなったり、とりあえず良い事がない。

お客様を適切な部署に繋ぐ取り次ぎという業務も重要になってくるのだ。

しかし、専門的な話は専門部署に任せられるのでコルセンの中では比較的難易度が低い仕事と言える。

二つ目に「カスタマーサポート」と呼ばれる、お客様の相談や問い合わせに答える仕事がある。

テレオペに比べれば難しいように思えるが、受け答えは「Qそちらで買ったフィギュアの尻が割れているんだが」「A仕様です」などマニュアル化されているため、即興で答えを考えなければいけないという大喜利仕様ではない。

最後に「テクニカルサポート」と呼ばれる、パソコンなどの操作方法や問題に答える仕事がある。

こちらも「Q. 電源がつかない」「A. コンセントが抜けてませんか」など代表的な質問に関してはマニュアルがあり、答えきれない場合は専門部署に回すことになるので、特別知識が必要というわけではない。

むしろ働く内に知識が身につくのでバイトをしながらステップアップしたいという人には良いかも知れない。

このように全てマニュアル化されてはいるが、やはりテレオペに比べると、カスタマーやテクニカルの方が「どれだけ無礼なく、お客様にコンセントを確認させるか」など、コミュニケーション能力がいるので、自分のスキルにあったものを選ぶと良いだろう。

次に攻めのコルセン「アウトバンド」だが、こちらは会社が用意したリストを元に電話をかけ、お客様に新商品やサービスなどを勧める仕事である。

もちろん勧める内容はマニュアル化されているが、ただ読み上げるだけではなく、お客様に興味を持っていただけるトークスキルが必要になってくる。

受けに比べると難易度が高いが、契約を取るとインセンティブが発生するところもあるようなので、営業力に自信がある者、営業力を身に着けたいという者はあえて攻めを選んでみてもいいかもしれない。

やはり、コルセンバイトと言ってもいろいろとあり、私も会社員時代、取り次ぎの仕事はしていたので、テレオペならできるのではないかと思う。

イメージだけで、いざと言う時のバイト選択肢を狭めなくて本当に良かった。

とは言え、良く知らない人と一日中電話で話すのは気疲れしそうと思うかもしれない。

これは友人の話だが、友人は社名に「インド」と入っている会社で働いていた。

するとある日、インドから「御社が何の会社かは知らないが、とりあえず社名にインドって入っているから、かけてみた」という営業電話が英語でかかってきたそうだ。

コルセンの仕事に疲れたら、ぜひこのインド人の心の強さを思い出して頑張ってほしい。

 
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カレー沢薫
1982年生まれ。漫画家・コラムニスト。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビュー。SNSでは“自虐の神”と崇められる人気作家。
Twitter @rosia29
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