警備員・監視員の志望動機の書き方・伝え方の例文
警備員・監視員に転職したい人向けの「志望動機の書き方・伝え方」のコツを例文(サンプル)とともに紹介します。例文は経験者の場合と未経験で転職する場合の2つのパターンを用意しました。履歴書や面接のアピールの参考にしてください。
警備員・監視員の仕事と求められるスキル
警備員・監視員は、施設内や人の行き交う道路などさまざまな場所で防犯や安全のために警備・監視を行う仕事です。遅刻・欠席をせずに、ルールを守って常に安全を確保できることが求められます。志望動機を書く際は、責任感があることに加え、なぜその会社で警備員・監視員の仕事がしたいのか、将来その会社でどのように働きたいのかが伝わるように意識しましょう。
警備員・監視員の志望動機の書き方のコツ
責任感の強さが伝わる実務経験を記載する
経験者は、どんな現場でどんな業務を担当していたか、その中で業務を進める上で、責任感の強さが伝わる具体的なエピソードを伝えます。例えば、ルールに則って指示を的確にこなしたことや、現場リーダーに確認しながら確実に業務を遂行したこと、遅刻・欠勤をしないよう自己管理を徹底したことなど。現場を取り仕切った経験があれば、現場責任者と事故防止のための話し合いや、最適な現場の配置、新人指導などをアピールしましょう。
未経験者であれば、責任感の強さの他、健康管理に自信があること、これまでの仕事で遅刻・欠勤をしなかったことはアピールポイントになります。また、「報連相(報告・連絡・相談)」を徹底し、ミスや失敗を最小限にしてきた経験も強みとして活かせます。
志望先の特徴と仕事で実現したいことを一致させる
志望理由は、例えば「大型施設の警備で複数の警備員を束ねるリーダーとして働きたいと考え、多数の大型施設の警護を担っている貴社を志望した」のように、志望先の会社の特徴をふまえた内容にすることが大切です。自分が仕事で実現したいことと志望先の会社の特徴が一致するとなおよいでしょう。
将来的にどのように活躍したいかをアピールする
将来のビジョンを具体的に伝えることで、意欲や継続した勤務の意思を伝えられます。「いくつかの大型施設の警護のリーダーを経験し、ゆくゆくは支店経営に携わり、やりがいをもって長く働いてくれる警備の人材を育てたい」など、どのような経験を積んで、将来的にその会社でどのように活躍していきたいかをアピールするとよいでしょう。
警備員・監視員の志望動機の例文
経験者の場合
新車整備センターの警備業務を6年間経験し、その後5年間、研修施設で警備の現場リーダーを務めてきました。日ごろから食事・睡眠時間の管理を徹底し、現場リーダーとして施設責任者と防犯のための提案や、新人教育に力を入れています。施設警備業務検定1級の取得を機に、さまざまな現場を経験して警備員としてさらに成長したいと考えていますが、現在の業務が発注元からの直接指名で継続されるため人事異動は難しく、転職を決意しました。大型施設の警備で複数の警備員を束ねるリーダーとして働きたく、○○○○など多数の大型施設の警備を担っている貴社を志望しました。将来的には支店長として支店経営に携わり、意欲の高い警備人材を育てたいと考えています。
経験者の場合、現場経験に加えて、基本的な自己管理の徹底や、警備・監視業務に対する責任感・意欲などのアピールは重要になります。業務に対する責任感や意欲をアピールする際には、例文の「現場リーダーになってからは施設責任者と防犯のための提案や、新人教育に力を入れてきました」のように行動の具体例かあるとよいでしょう。将来的にリーダーをめざしていくなど、ビジョンがあることもアピールポイントとして大切になります。
未経験者の場合
8年間、宅配ドライバーを経験し、3年前から担当エリアの副マネージャーとして荷物の割り振りも行っています。丁寧な仕分け、ミスのない配達を心がけ、センター長への配達状況の報告を徹底してきました。半年前に腰を痛めて運搬業務が困難になりました。立ち仕事は問題ないこと、お届け先だった施設の警備の方の誠実な働きぶりが印象的だったことから、転職を決めました。貴社は印象のよい警備の方がいた施設をはじめ宅配エリア内の施設を数多く警備しているため、志望しました。これまで病気での欠勤はなく、早朝や深夜の勤務でも体調を整えられます。「信頼される警備員」になれるよう、まずは警備の基本を学び、一つひとつの仕事を着実に遂行してまいります。
警備員・監視員は丁寧・誠実な業務遂行が求められるため、未経験者の場合はこれまでの仕事で丁寧さや誠実さをもって業務に取り組んだことをアピールできるとよいでしょう。また、事件や事故防止の点から報告・連絡・相談が重要な仕事であるため、それらを徹底してきた経験も好印象を与えやすくなります。警備員・監視員の仕事は「ルールを遵守してもらう関係を作り上げること」が大切です。そのため、関係を築くうえでコミュニケーション力や観察力は強みになります。例えば、目指す警備員・監視員のモデルが身近にいれば、「なぜ良い印象をもったのか」などを伝えれば自分自身の観察力のアピールにもつながります。
金子 孝(キャリアコンサルタント、転職・就職アドバイザー、ドリームゲート専属 メンタルケアコンサルタント)
2005年にL&Sコミュニケーション設立。就職・転職活動においていかに自尊心が傷つき、精神的にダメージを受けるかを痛感。この領域を専門にしてメンタルケアの活動を開始する。一方、個人に関わるカウンセリングだけではなく、組織の制度・体質・人間関係の課題にも精通し、アセスメントスキルを活かした研修・コンサルティングにも力を入れている。月平均10コースのアセスメント研修やコンサルティング、発達障害の方を含む登録者100名以上のクライアントに対する就職・転職活動のアドバイスを実践している。