バイト代の給与振り込み、口座を教えるように言われた。どうしたらいい?
アルバイト代は、銀行など金融機関の口座へ振り込みで支払われるのが一般的です。ここではバイト先から銀行口座を提示するように言われたら何を見せるのか、振り込みに必要な口座情報や口座開設の流れなどを紹介します。
【目次】
バイト代の振り込みには、自分名義の口座が必要
バイト先から口座を教えて欲しいと言われたら、自分名義の銀行口座が必要です。バイト代などの賃金は、「労働者本人に直接渡すこと」と労働基準法第24条で定められています。そのため、未成年であってもバイト代の振込口座は、親や保護者名義ではなく、働く本人名義の口座が必要です。
銀行口座を持っている場合
自分名義の銀行口座があればバイト先に提示しましょう。通帳かキャッシュカート、もしくは通帳のコピーを持参するように言われることもあります。
振り込みに必要な情報
振り込みをするのに、どの項目が必要かは次のとおりです。通帳によってコピーするページが違うこともありますので、確認のうえコピーしてください。
<銀行口座の必要項目>
金融機関名
支店名
預金種目(普通・当座)
口座番号
口座名義
<ゆうちょ銀行の必要項目>
店名(3桁の番号)
預金種目
口座番号
口座名義
銀行口座を持っていない場合
自分名義の口座がない場合は、口座を作る必要があります。自宅や学校の最寄り、あるいはネット銀行など、利用しやすい金融機関で口座を作ると便利です。バイト先によっては金融機関を指定される場合もあります。初出勤までに通帳かキャッシュカードを持ってくるように言われるケースが多いですが、それまでに口座開設が間に合わなければバイト先に相談してみてください。
銀行口座の開設方法
口座開設の方法は、来店、アプリ、ホームページ上、郵送などがあります。ここでは来店する場合とアプリを使って開設する場合を紹介します。
来店し窓口で口座開設する場合
後述する必要な書類を持って、口座を開設したい銀行の店頭に行きます。入口付近に案内係の人がいることが多いので、「口座開設したい」と伝えると案内してもらえます。銀行で指定された書類に記入し、窓口で本人確認書類などを提示すれば、申し込み手続きは完了です。開設が終われば通帳はその日に受け取ることができ、キャッシュカードは後日、自宅に届くことが多いようです。
アプリで口座開設する場合
スマホやPCなどで金融機関のホームページに行き、新規口座開設のページをタップします。ネットで口座開設できるか条件を確認したのち、専用のアプリケーションをダウンロードします。アプリをひらいて、指定された本人確認書類を読み込ませて、必要な情報を入力します。その後、登録完了メールが届くので、本登録をすれば手続きは完了です。キャッシュカードなどは後日、自宅に郵送されます。
口座開設に必要なもの
金融機関で口座を開設するには、原則として本人確認書類(原本)と印鑑(サインでOKのも場所も増えている)が必要になります。また、本人確認書類は有効期限の表示があるものは期限内のものを持参するようにしてください。有効期限のないもの(印鑑証明書など)は一般的に6カ月以内のものの提示を求められるようです。
本人確認書類の一般的な例
(1)1点のみで本人確認書類になるもの
パスポート ※1
運転免許証 ※2
マイナンバー
在留カード
特別永住者証明書
外国人登録証明書
各種福祉手帳(顔写真あり) など
※1 2020年2月4日以降に申請・交付されたパスポートは、現住居の記載があるもう1種類の本人確認書類も必要
※2 運転経歴証明書は2012年以降に発行されたもの
(2)2つの組み合わせで本人確認書類となるもの
(上段と下段を1つずつ組み合わせる)
各種健康保険証・各種年金手帳
介護保険証
顔写真が貼付されていない各種福祉手帳(母子健康手帳など)
住民票の写し・住民票の記載事項証明書 など
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公共料金の領収書
国税・地方税の領収書
社会保険料の領収書
納税証明書
住民票の写し
印鑑証明書 など
※詳しくは各金融機関のホームページで確認してください。
近年、印鑑廃止の流れで口座開設に印鑑が不要という金融機関も出てきています。また、印鑑が必要な場合、シャチハタ(スタンプタイプの印鑑)を使うことはできません。朱肉が必要な印鑑を持参しましょう。アプリやネット銀行で口座開設する場合は、本人確認書類のみで、印鑑は必要ないことがほとんどのようです。
未成年が口座開設する場合
銀行窓口の開設は、原則、本人のみが行えますが、未成年の場合は親権者(法定代理人)による手続きも可能です。銀行窓口は通常、平日の9:00~15:00までの営業なので、学校に行っている間に親権者に開設の手続きを委任することもできるという意味です。未成年であっても成人と同じ手続きで口座開設できる銀行も多い一方で、中には、原則、親権者との来店や、親権者の捺印や本人との続柄を確認する書類の提示を求める銀行もあります。規定は銀行によりさまざまなので、詳しくは各金融機関のホームページで確認してください。
金融機関の種類
金融機関には、都市銀行、地方銀行、ゆうちょ銀行、ネット銀行、信用金庫などたくさんの種類があります。実店舗の窓口やATMの数、時間外手数料やネットバンキングなど、多少の違いはありますが、アルバイト先からの指定がなければ、あまり難しく考えず使い勝手のよい金融機関を選んで差し支えないでしょう。また、初めての口座開設で不安があれば、窓口で説明してもらえる店舗のある都市銀行や地方銀行、手続きを自宅で完結させたいならネット銀行などを選ぶとよいです。
<金融機関の種類>
・都市銀行
銀行のなかでも規模が大きく、東京や大阪に本店を構えて、日本の広域で展開している銀行です。なかでもみずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行は規模の大きな銀行です。
・地方銀行
本店のある地域で、地域経済に大きな影響をもっている銀行です。北海道なら北海道銀行、青森県なら青森銀行など、地域の名前を冠することが多く、地元企業とも密接につながっているので、給与受け取り口座として指定されることも少なくありません。
・ネット銀行
口座開設から取引まで、インターネットで完結する金融機関です。ATM手数料や振込手数料、預金金利などでお得なことが多い半面、対人店舗がないことがほとんどなので、スマホやネットで自ら手続きするのが得意な人に向いています。
・その他(ゆうちょ銀行、JA、信用金庫など)
日本郵政グループの一員であるゆうちょ銀行、農業協同組合の金融機関であるJAバンク、地域の人が利用者・会員となって地域の発展をめざす信用金庫などがあります。自宅から近くにATMや店舗があるのであれば、利用しやすいでしょう。
※更新履歴
2022年8月2日、11月28日