履歴書に中退はどう書く?理由別の見本で解説
高校や大学を中退していた場合、できるなら履歴書にその事実を書きたくないかもしれません。この記事では、そもそも履歴書に「中退」は書く必要はあるのか、書く場合にはどのように書けばいいのか、履歴書の「中退」の書き方について紹介します。
【目次】
履歴書に「中退」は原則記載する
原則、中退は履歴書の学歴欄に記載します。書かない場合、学歴詐称と見なされることもあるからです。中退をしているのに卒業と書くのはもちろんNG。卒業とも中退とも書かないのも履歴書不備とみなされNGです。
採用担当者が気にするのは、「なぜ中退したのか」という理由と「中退してからどう成長したのか」ということ。そして「今入社したら、どう活躍してくれるのか」です。面接で中退のことを質問される可能性は高いですが、採用担当者が納得いく説明や、今のあなたの強みやスキルをアピールしていきましょう。履歴書や面接では事実をきちんと伝え、誠実な態度で臨めば印象も良いはずです。
「中退」の理由は書いたほうがいい
中退した事実のみ聞くと、一般的に良い印象をもってもらいにくい傾向にあります。ですが、本来なら学業に専念したかったけれど、やむを得ず出来なかった人や、将来を見据えた前向きな理由がある人は、理由を書くことで印象が変わります。バイトの面接では、軽く中退理由を聞かれる程度のことも多いですが、長期的に働くことを前提としやすい就活や転職活動では、履歴書に書き、聞かれた時に備えて答え方も考えておくと安心です。
健康上の理由、経済的な理由、家庭の事情、家族の介護など
<前向きな理由>
留学、進路変更、就職など
一方で、あえて理由を書かないほうがいい場合もあります。例えば、「人間関係が上手くいかなかった」「授業についていけなかった」「特に理由はない」などは、「この人は会社や店舗でうまくやっていけるだろうか」と、ネガティブな印象を持たれる可能性があるので、中退の事実のみ記載でOKです。
面接で聞かれた際には、「授業についていけず退学したけれど、その後フリースクールに通い、学業の遅れを頑張って取り戻した」など、今は前向きに頑張っていることを伝えられるといいでしょう。
「中退」の履歴書の書き方
次に、中退の理由別の履歴書の書き方を紹介します。履歴書に中退のことを書く際には、学校名の横に「中途退学」と書きます。「中退」と略さないほうが丁寧な印象になります。
やむを得ない理由で中退した場合
家庭の経済的理由や病気やケガなど健康上の理由などやむを得ない事情がある場合は、履歴書に記載して担当者に伝えるといいでしょう。健康状態や病名、経済的な事情の詳細を書く必要はありません。
健康上の理由なら「病気治療のため退学」と簡潔に書けばOKです。病気やケガが完治しているなら、「現在は完治しており、フルタイム勤務が可能です」など書き添えると採用担当者も安心です。
<記載例>
留学など前向きな理由で中退した場合
留学など将来を見据えた積極的な中退は、その理由を書いたほうがプラスに働きます。英語を使う仕事など、応募職種によっては語学力や行動力がアピール材料になります。面接で詳細を聞かれた際のシミュレーションをしておきましょう。
また、留学の場合は国名や留学先の学校名を書き、取得した資格がある場合には資格欄に記載します。
<記載例>
中退理由を書きたくない場合
中退の理由を書きたくない場合には、学校名の横に「中途退学」とのみ記載すればOKです。理由そのものは書きたくはないが、一言添えたいという場合は「一身上の都合により中途退学」とします。
<記載例>
高校中退の場合
大学ではなく、高校を中退した場合も基本的な書き方は変わりません。最終学歴は中学校卒業になるので、学歴欄は少なくとも中学校卒業から書きます。小学校から書いても構いません。
<例>
高校中退後、高卒認定(大検)に合格した場合
高校中退後、高等学校卒業認定試験に合格した場合には学歴欄に合格の旨を書いておきましょう。高卒認定(大検)の資格は高校卒業と同等の資格とみなされます。学歴欄のほか、資格欄にも書いておくといいでしょう。
<記載例>
まとめ
採用担当者は「この人は入社したらどのように会社に貢献してくれるか」を見ています。大事なのは事実を隠さないこと。中退をネガティブに考えず、その後どう成長できたかを自信をもって面接で伝え
てください。