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2018年02月20日

【専門家監修】年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは

【専門家監修】年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは

バイト・パートとして働いている方と年末調整は、一見関係ないように思えてしまいますが、社員と同様に条件に合致すれば年末調整を行ってもらえます。この記事では年末調整が対象となるバイト・パートの条件についてみていきたいと思います。

 
【目次】
1.年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは
2.年末調整が対象とならないバイト・パートの人は何もしなくていいの?
3.年末調整の仕組み、条件を正しく理解しよう

 

年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは

【専門家監修】年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは

まず、「年末調整」について簡単に説明しますと…みなさんが毎月いただいている給与等から所得税及び復興特別所得税が差し引かれています(源泉徴収)。しかし、毎月差し引かれている所得税及び復興特別所得税は、源泉徴収税額表に基づき計算された概算で仮計算による所得税及び復興特別所得税です。この「仮の状態を確定させるため」に行われるのが年末調整です。

上記の「仮の状態を確定させる」この言葉が年末調整において重要なキーワードです。年末調整を行うには仮の状態を確定できる要素、条件が揃っていることが絶対条件であり、1つでも欠けると年末調整は行えず、自分で確定申告を行うことになります。
なお、以下に当てはまる方は年末調整の対象とはなりません。

    1. 年末に会社に在籍していない
    2. 同時に他の会社と掛け持ちでバイト・パートをしている
    3. 社内指定の提出日までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」及び「給与所得者の保
    険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を提出しない

上記1~3について事例を使って説明したいと思います。

1. 年末に会社に在籍していない

例:パートで働いていたがその年の9月で退職した場合

この場合、9月以降に他の会社で勤務することによって年間の収入に変化がある可能性がある(=9月の段階では年収が確定しない)ため年末調整は行えません。

2. 同時に他の会社と掛け持ちでバイト・パートをしている

例:昼はオフィスで事務員として、夜は別の会社の居酒屋でバイトをしている場合

この場合には同時に2か所から収入があるので、会社側からすると合計の年収が把握できない(年収が確定できない)ため年末調整は行えません。

3. 社内指定の提出日までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」及び「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を提出しない

例:社内提出締切日までに給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」及び「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を提出できなかった。

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」及び「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」の提出は年末調整を行う条件の必須事項であるため、会社指定の期日に間に合わない場合には年末調整は行えません。

以上のことから年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは、

    1. 年末に会社に在籍している
    2. 1社のみでバイト・パートをしている
    3. 社内指定の提出日までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」及び「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を提出している

この3つ全てに該当する方となります。

なお、年の途中で退職し、その年に別の企業に勤めたような場合(転職)には、年末に在籍する企業に前職の源泉徴収票を提出することによって年収を合算して年末調整を行ってもらえますので、年の途中で退職する際には必ず源泉徴収票をもらうようにしてください。

 

年末調整が対象とならないバイト・パートの人は何もしなくていいの?

【専門家監修】年末調整が対象となるバイト・パートの条件とは

上記において、年末調整が対象となる方をみてきましたが、年末調整が対象とならない場合には何もしなくて良いのか?と言いますとそうとも限りません。

毎月の給与収入から差し引かれている所得税及び復興特別所得税は源泉徴収税額表に基づき計算された概算で仮計算によるものであるため、所得税等を計算する過程で所得金額を計算する際に差し引かれる給与所得控除やこの所得金額からさらに差し引かれる基礎控除や社会保険料控除、生命保険料控除が反映されていません。

つまり、きちんと正しい金額を確定申告することによって源泉徴収されていた所得税及び復興特別所得税の還付がある可能性があるのです。

また、この所得税の確定申告(各種控除)は住民税の計算の基礎となるものなので、住民税の税額にも影響を及ぼします。支払った国民年金や国民健康保険料、生命保険料等を生かすためにも年末調整の対象とならなかった場合には確定申告を行うようにしましょう。

 

年末調整の仕組み、条件を正しく理解しよう

「年末調整が対象となるバイト・パートの条件」についてまとめてみますと3つの条件「年末に会社に在籍している」「1社のみでバイト・パートをしている」「社内指定の提出日までに給与所得者の扶養控除等(異動) 申告書及び給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書を提出している」全てに該当する方が年末調整の対象となる方として確認いただきました。

一方、近年様々な働き方が各方面で推奨される状況から推察すると、今後は同時に複数の企業から収入があることが当たり前となってくる可能性もあります。その時には確定申告が必要になってきますので、年末調整の仕組み、条件を把握しつつも確定申告の手続き、仕組みについても確認をしましょう。

 

【この記事を書いた専門家プロフィール】
大間 武(ファイナンシャルプランナー)
飲食業をはじめ多業種の財務経理、株式公開予定企業などの経理業務構築、ベンチャーキャピタル投資事業組合運営管理を経て、2002年ファイナンシャル・プランナーとして独立。2005年株式会社くらしと家計のサポートセンター、NPO法人マネー・スプラウト設立。
「家計も企業の経理も同じ」という考えを基本に、「家計」「会計」「監査」の3領域を活用した家計相談、会計コンサル、監査関連業務、講師・講演、執筆など幅広く活動。
保有資格:
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)、プロフェッショナルCFO、証券外務員二種、日商簿記一級