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2019年02月08日

【専門家監修】アルバイトも年末調整って必要?対象になる人、ならない人、その条件とは?

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townworkアルバイトをしている人、もしくはこれから始めようとしている人で、年末調整という言葉を聞いたことはあるでしょうか? 「聞いたことはあるけれど、アルバイトも必要なの?」と疑問に思う人、「そもそも、年末調整を意識したことがない」という人も少なくないでしょう。ここでは、年末調整とは何なのか、アルバイトにも必要な手続きなのかを解説します。

年末調整とは?

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townwork

年末調整とは
毎月の給与(給料)から差し引かれた税金(所得税)を、本来収めるべき所得税と照らし合わせて精算する手続きです。年末調整の手続きは、給与を払っている会社が行っています。

所得税は、1年間(1月〜12月)の所得で税額が決まります。そのため、正確な所得税は1年の終わりにならないと決まらないのですが、会社員やアルバイトの方は毎月の給与からあらかじめ大体の所得税の見込額が差し引かれています。これを源泉徴収と言います。

この源泉徴収される金額はあくまで概算なので、それぞれの人の生活に応じて適用される税金の軽減制度(所得控除)などは考慮されていません。

そのため、1年の終わりに本来納めるべき所得税をきちんと計算する必要があります。この本来納めるべき所得税額に比べ、毎月の源泉徴収額の1年間の合計が多ければその差額が返金されますし、逆に少なければその不足分を追加で納めることになります。

 

アルバイトも年末調整って必要?

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townwork

アルバイトも年末調整って必要?
会社から給与を支払われている人であれば、アルバイトであっても、また学生や未成年であっても区別されることはなく、基本的に年末調整の手続きが必要になります。

従業員を雇っている会社は、毎月必ず源泉徴収を行う必要があります。この源泉徴収で少しずつ税金を納めているからこそ、従業員は基本的に確定申告をする必要がなく、1年間の税金を一気に払わなければならない事態も起こらないわけです。

 

年末調整の対象となる人、ならない人の条件

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townwork前述のとおり、年末調整はアルバイトであっても必要な手続きになりますが、対象にならない場合もあります。年末調整の対象となる条件、ならない条件を見ていきましょう。

年末調整の対象となる人

以下の3つの条件をすべて満たす方は、年末調整の対象になります。

(1)年末にアルバイト先で働いていること
年末調整は、1年の終わりに給与から差し引かれてきた所得税と本来納める所得税の精算をする作業です。例えば8月にアルバイトを辞めていた場合、その後他のアルバイトや仕事で収入を得たりするなどして所得が変わる可能性があるので、その時点で年末調整ができません。

年末調整を行うには1年を通してそのアルバイト先で働いているか、年の途中から年末まで働いている必要があります。

(2)1社のみでアルバイトをしている人
例え複数の会社でアルバイトをしていたとしても、年末調整を行えるのは1社のみです。ですのでアルバイト先が1社であることも年末調整を受ける条件です。同時に複数のアルバイト先で働いている場合、1つのアルバイト先の会社にとっては他のアルバイト先の給与がわかりません。そのため、どちらのアルバイト先の会社も年末調整を行うことができません。

ただし、年の途中で退社して、年末まで新しいアルバイト先で働いている場合は、前のアルバイト先から年末調整徴収票をもらっておけば、年末に働くアルバイト先でまとめて年末調整をしてくれます。

(3)年末調整を行う日までに「給与所得者の扶養控除等(異動)申請書」を提出している人
年末調整を行うには、「給与所得者の扶養控除等(異動)申請書」を提出していることが条件です。この書類を提出していなかったり、アルバイト先が指定する日までに提出できなかったりする場合、年末調整を受けることができなくなります。

「給与所得者の扶養控除等(異動)申請書」については、後の章で詳しく説明します。

これらのうち1つでも条件を満たさない人は、基本的には年末調整の対象とはならず、自分で確定申告を行う必要があります。

また、3つの条件をすべて満たしていても、例外的に年末調整の対象とならない人もいます。

年末調整の対象とならない人

先に述べた「年末調整の対象となる人」の条件のうち、1つでも満たさない項目があれば年末調整の対象となることはできません。

まとめると以下のようになります。

年末調整の対象とならない人は?
1. 年末に会社に在籍していない(アルバイトをしていない)
2. 複数の会社でアルバイトをしている
3. 「給与所得者の扶養控除等(異動)申請書」を提出していない

さらに例外的に年末調整の対象にならない条件が2つあります。

1つ目は、1年間の給与が2,000万円を超えている人です。この場合、年末調整は行われないので、自分で確定申告を行う必要があります。

2つ目は、災害減免法の規定により、その年の給与に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収について徴収猶予や還付を受けた人です。

災害減免法というのは、災害によって住宅や家財に一定以上の損失を受けた場合、所得税が軽減か免除される制度です。

これら2つに該当する場合も年末調整が行われません。

年末調整の対象とならない場合は確定申告を

年末調整の対象とならなかった場合は自分で確定申告をしましょう。

例えば、1月から10月まで月収10万円で11月以降はアルバイト先を辞めて会社に在籍していない場合、収入は103万円(給与所得控除55万円+基礎控除48万円)以下なので、本来であれば所得税はかかりません。しかし、アルバイト先としては、12月まで働いていると仮定(1年間の支給額が120万円)して源泉徴収を行なっています。すると、仮定の年間収入120万円と控除103万円の差額である17万円が課税対象となり、本来は払わなくてもいい所得税をすでに払っているということになります。このように、源泉徴収される所得税は正確に反映されていない場合が多いです。

そのため、正しい所得を申告することにより、徴収されていた税金が還付(返還)される可能性があります。上記は、年末に会社に在籍していないことで年末調整の対象外となるため、確定申告をしておきたい例となります。

参考:【国税庁】年末調整の対象となる人

 

年末調整に提出が必要な扶養控除等(異動)申告書とは

(国税庁HPより)

年末調整を受けるには「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している必要があります。この書類は、扶養している家族がいるかを申告し、個々の事情に合わせて税金を軽減するための書類です。学生のアルバイトであれば、扶養している家族がいる人の方が少ないと思いますが、この場合でも、配偶者や扶養家族がいないことを会社にきちんと報告するために必要な書類になります。

また、この書類は扶養家族がいる場合に控除が受けられる扶養控除以外にも、勤労学生控除を受けるためにも必要ですので、忘れず記入して提出しましょう。

そもそも控除とは?
これまで「控除」という言葉が何度か出てきました。しかし、そもそも「控除」について知らないという方も少なくないでしょう。ここで言う控除とは、「所得控除」を指し、給与所得控除や扶養控除、勤労学生控除、社会保険料控除、配偶者控除などいくつか種類があります。これらの所得控除に該当して適用されれば、結果的に税金の支払いが減ることになります。(所得)控除とは、所得の課税対象金額を差し引くことができる制度のことです。では、この控除の理解を深めるために、税金がどのように決まるかを知っておきましょう。

>>税金の詳しい解説はコチラ

書類の種類と受けられる控除

年末調整の時に提出する書類にはどのような種類があり、どんな控除が受けられるのかを見ていきましょう。

(1) 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書【必須】
年末調整を受けるために、必ず提出しなければならない書類です。子どもがいる場合、また両親に仕送りをしている場合などに控除を受けることができます。

また、学生が受けられる「勤労学生控除」もこの書類で申請します。勤労学生控除を利用すると、27万円の控除を受けられ、本来収入が103万円を超えるとかかる所得税が、130万円以下までかからなくなります。

次の(2)(3)(4)の書類は対象者だけが提出します。学生の方にとってはあまり関係がないかもしれませんが、どんな控除が受けられるのかはざっと見ておきましょう。

参考:【国税庁】[手続名]給与所得者の扶養控除等の(異動)申告

(2) 給与所得者の配偶者控除等控除申告書
配偶者の所得が一定額以下の場合、控除を受けることができます。

(3) 給与所得者の保険料控除申告書
生命保険や地震保険に入っている場合、または自分自身で社会保険やiDeCoなどに加入している場合、控除を受けることができます。

(4) 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
住居を買うために住宅ローンを組んだ場合、条件を満たせばローン残高の最大1%まで控除が受けられます。

>>年末調整の全体の流れはコチラ
 

こんな場合、年末調整はどうする?

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townworkここでは、3つのケースを例に年末調整はどうすれば良いのかを見ていきましょう。

ケース1. アルバイトを掛け持ちしている場合は?
年末調整を受けるために提出する「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、1つのアルバイト先にしか提出することができません。そのため、アルバイトを掛け持ちしている場合でも年末調整ができる勤務先は1社のみとなります。

そのほかのアルバイト先では年末調整はできませんが、所得税は源泉徴収されているので、確定申告をして払い過ぎの税金がある場合は還付してもらいましょう。

方法としては、まず「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出したアルバイト先で年末調整をし、その後すべてのアルバイト先の源泉徴収票を持って確定申告をします。

ただし、アルバイトを掛け持ちしていても、年度の途中でどれかのアルバイトを辞めて、年末時点でアルバイト先が1社のみになっている場合、他のアルバイト先でもらった源泉徴収票を提出すれば年末調整をしてもらえる場合があります。年末に所属するアルバイト先が年末調整を行うまでに源泉徴収票を提出する必要があるので、会社に確認してみましょう。

ケース2. 年度の途中でバイトを辞めた場合は?
年末調整は1年間の収入が決まらないと行えないため、年度の途中でアルバイトを辞めた場合、その後収入が変わる可能性があるので、(実際には収入が変わらなくても)元のアルバイト先では年末調整は行われません。

この場合、アルバイト先から源泉徴収票が送られてきますので、これをもとに確定申告をする必要があります。

年度の途中でアルバイトを辞め、その年度中に新たにアルバイトを始めた場合は、年度末までそのアルバイトを続けているかどうかで手続きが変わります。

まず、新たなアルバイト先で年末まで働いていた場合、元のアルバイト先の源泉徴収票を提出しておけば、一緒に年末調整をしてくれます。

しかし、新たなアルバイト先も年度の途中で辞めた場合、元のアルバイト先と新たなアルバイト先の2つの源泉徴収票をもとに確定申告を行う必要があります。

ケース3. 扶養控除等(異動)申告書を提出しなかった場合は?
年末調整を受けるためには、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」をアルバイト先に提出する必要があるので、もし提出しなかった場合は年末調整を受けることができません。

また、アルバイト先にしてもこの申告書の内容や提出の有無をもとに月々差し引く所得税額(源泉徴収額)を決めています。提出しなければ、月収が少なく本来所得税がかからない人にも3.063%の税金がかかり、提出しないだけで源泉徴収額が増える、つまり手取りが減ってしまうことになります。

 

年末調整と確定申告の違い

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townworkこれまで年末調整がどういう制度か、また年末調整ができない場合は確定申告の必要があることなどを説明してきましたが、ここで年末調整と確定申告の違いをおさらいしておきましょう。

年末調整とは、会社から支給される給与の所得税の金額を計算する手続きです。

会社から毎月もらえる給与からは、あらかじめ大まかな所得税が引かれています。これを源泉徴収税と言います。源泉徴収税はあくまで仮の値で、各々の扶養状況や生活で利用できる控除が変わるため、最終的な所得税の金額とは異なることがあります。

最終的な所得税は1年間の収入が決まった後に計算されます。最終的に決まった所得税と照らし合わせ、源泉徴収税で多く払い過ぎていた場合はその差額が返ってきます。

年末調整はこうして会社が支払う給与について行われます。

確定申告とは、すべての所得について、自分で税金を計算し、申告・納税することを言います。

会社から払われる給与から計算される所得は、正確には給与所得と言いますが、世の中の収入は給与所得だけとは限りません。自分で事業をしている人は事業所得がありますし、不動産などを持っている人は不動産所得など、合計で所得の種類は10種類あり、そのすべてを自分で申告します。

 

年末調整の仕組み、条件を正しく理解しよう

以上のように、年末調整はアルバイトも基本的に必要です。ただし、対象とならない場合があるので、年末調整の仕組みや条件を正しく理解しておきましょう。条件によっては確定申告が必要になることを覚えておけば、いざという時に慌てず対処できます。

 

■この記事を書いた専門家プロフィール
松岡 紀史(ファイナンシャルプランナー)

年末調整 確定申告 税金 専門家 タウンワーク townworkライツワードFP事務所代表。
2008年にオーストラリア大陸を一周。収入は決して多くないけど、それでも豊かに暮らすオージーたちの生き方に感心し、日本にもお金に振り回されない生活スタイルを広めたいという想いから、2010年ライツワードFP事務所を設立。 節約や支出の見直しといった地道な作業の大切さを伝え、それぞれ限られた収入の中で、人生の幸福度を上げるためのお金の使い方を提案している。

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