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2015年03月13日

【街で見かけた「働く人」劇場】ラーメン屋のイケメンボイスな店員さんの話

イケメンボイス店員さん

外に出れば「何かすごい人」になぜか出会う(?)フリーライターのシマヅによる、「働く人」をテーマにしたイラストコラム。今回(第5回目)は、ラーメン屋のイケメンボイスな店員さんのお話。

みなさん、ラーメン好きですか? ラーメン屋さんにひとりで入ることってできますか? 筆者(私)は特にラーメンが好きというわけではなかったゆえ、ひとりでラーメン屋さんに入ることもありませんでした。……“でした”、そう、過去形です。

「ひとりだと浮くんじゃないかな……」と不安になりつつも、今は私だけでラーメン屋さんに入ることができるようになりました。……が、「常連」になるほど店に通いつめるといったことはありません。ただ一店を除いて。

その「一店」とは、お客さんと喋るときだけイケメンボイスになる店員さんがいるラーメン屋さんです。

出会いは、筆者がベロベロに酔っ払って満腹中枢がおかしくなった、とある夜でした。

テキトーに入ったラーメン屋さん。のちに判明したのですが、ラーメンには様々な流派があり、私が入ったお店は「家系」というものに分類されるそうです。一部の「家系」の特徴として、来店時と退店時に「ッラッシャイッセェェェーーーイ!(いらっしゃいませ)」「ットウゴザイッシターーー!(ありがとうございました)」と、テンション高めで、かつ威勢のいい声で送迎してくれるというものがあるようです。

私が入ったお店も、そのタイプでした。

……が、「ッラッシャイッセェェェーーーイ!」が響く店内に、ひとり「ぃらっしゃいませぇぇぇ~~~~~!」と、まるでオペラを低音で支える「バス」を務める男性歌手のようにビブラートのかかった低いイケメンボイス(以下、イケボ)を発する店員さんがいたのです。

頭が酒でヒタヒタな状態の筆者は「こんなイケボ初めて聞いた!」とドキドキすると同時に、初めて入ったラーメン屋さんで注文の仕方が分からず入口付近でオロオロ。すると、例の店員さんが「まずは食券器でお好きなラーメンやトッピングを選んでください!」と、やはりイケボで、しかも優しく「注文の仕方」を教えてくださるではありませんか!

お酒を飲んだ後だったので、異様に炭水化物と塩分と油分を欲していたせいなのかイケボ店員さんに興奮していたせいなのか、今となっては定かではありませんがチャーシューメンに海苔と味玉とチャーシューのトッピング&ライスを選んだ筆者。

食券を店員さんに渡しカウンターに座ると、また例のイケボ店員さんが「麺の固さ、スープの濃さ、油の量が選べますよ! お好みは?」と、安定のイケボで聞いてくださる。「とりあえず、ぜんぶ“ふつう”で」とお願いし、ラーメンができあがるのを待っていたところ、違和感が筆者を襲いました。

「ア、ソノラーメン2卓サン」「ニンニク、モウナイッス」など、店員さん同士の会話では全然イケボじゃないイケボ店員さん! ふつう! 本当にふつうのボイス!!

しかし、「お待たせしました!」や「ライスのおかわりは?」など、お客さんと喋るときだけイケボ復活。

で、なにが言いたいかというと、接客において、「声」はけっこう大事な要素だと思うということです。気持ちの良い声で迎えられると、気分が良いし、食事もおいしく感じられる。一方で、どんなにおいしいお店でも、店員さんの声が聞き取れないくらい弱々しくボソボソっと喋るような感じだと、心情的に味の評価が下がってしまうこともあります。

ということで、声は良いに越したことはありません。ただ、あまりにも良い声で客を魅了し常連にさせ体重も増加させ「すげーよく食う女の客がいる」と周辺のラーメン屋でまで話題にさせるのは勘弁してください、またひとりでラーメン屋さんに行きづらくなったんですからホントお願いします。

plofライターシマヅ (Shimazu)
1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。