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2015年11月27日

【街で見かけた「働く人」劇場】お笑い芸人バリに「からの~?」を連発する居酒屋店員さんの話

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外に出れば「何かすごい人」になぜか出会う(?)フリーライターのシマヅによる、「働く人」をテーマにしたイラストコラム。今回(第36回目)は、お笑い芸人バリに「からの~?」を連発する居酒屋店員さんの話。

会話中に「からの~?」と言ったり言われたりした経験、ありませんか? 言われた側からすると、ちょっと困りますよね。「からの~?」が日常会話で頻出するようになったのは、お笑い芸人さんが使ってウケたことが原因でしょう。ゆえに、「からの~?」と言われたら「面白いこと言わなきゃ……!」という、強迫観念に駆られるわけです。スベったら最後、エンドレス「からの~?」攻撃を食らいます。

そんな、恐ろしい「からの~?」というフリですが、特に恐ろしくもなく、むしろ上手く接客に取り入れている店員さんと出会いました。

それは先日、筆者(私)がひとりで某有名居酒屋チェーン店に行ったときのこと。ただ単に飲みたかっただけなので、メニューもろくに見ず「とりあえず生で」と店員さんに伝えたところ――

店員さん「はい! 生一丁! ……からの~?」

思わず、「え?」と言ってしまった筆者。「生一丁、からの、ご注文は?」と返す店員さん。

なるほど、食べ物も注文してほしいわけか。当たり前だよな。……そう思い初めてメニュー表を開いたら、美味しそうな料理ばかり。あれも食べたい、これも食べたい、どうしよう……と悩んだすえ「とりあえず梅水晶を」と店員さんに伝えたところ――

店員さん「はい! 梅水晶! ……からの~?」

思わず、「え?」と言ってしまった筆者。「お客さん、注文に悩んでらしたんで! 悩んだものは全部注文しちゃったほうがイイですよ! しないで後悔するより、して後悔したほうが引きずらなくて済みますから!」と人生訓を交えて返す店員さん。

確かにそうだ! と思い、悩んだメニュー(8品)を全て注文した筆者に、店員さんは笑顔で「はい! ありがとうございます!」とだけ言い去っていきました。「最後は『からの~?』って言わないんだ……」と少し残念に思う自分がいました。

いやしかし、この店員さんの、ウザいと思われるリスクを承知でお客さんのニーズをギャグにのせドンドン引きだしていくテクニックはスゴイ。こちらも、最初はとまどったけれど結局は心地よく注文をすることができました。まるで、笑われることで皆を幸せにするリアクション芸人のよう!

というわけで、「からの~?」のおかげでとても楽しいやり取りができたし、料理も美味しかったので大満足です。ただ、財布の中身は、やはり少し残念な感じになりました。

plofライターシマヅ (Shimazu) @Shimazqe
1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。