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2015年10月30日

【街で見かけた「働く人」劇場】料理の説明が全部「おいしいよ!」なイタリア料理店の店員さんの話

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外に出れば「何かすごい人」になぜか出会う(?)フリーライターのシマヅによる、「働く人」をテーマにしたイラストコラム。今回(第33回目)は、料理の説明が全部「おいしいよ!」なイタリア料理店の店員さんのお話。

先日、お仕事も兼ねて、イタリア人とイタリアンバルに伺った筆者(私)。

イタリアンは大好きなので嬉々としてメニューを眺めたところ、そのお店はメニュー名が全てイタリア語で書かれておりまして……。「△△のカルパッチョ」や「〇〇のアクアパッツァ」などの日本語での補助がないゆえ、語学が堪能でない筆者は、どの料理に何が使われていて、どんな調理法で、味付けはどんな感じなのか、イタリア語メニューでは全く想像ができません。

しかも、イタリア出身と思われる店員さんも、日本語はちょっと喋れる程度で接客は基本イタリア語。筆者が分かったことといえば「この人よく喋るなぁ」だけ。

「肝心の料理もお酒も、何を頼んだらいいのか分からない!」……困惑する筆者の助け舟になってくれたのが、同席してくれたイタリア人です。

私が「どの料理がどんなものなのか分からないので、店員さんに聞いてもらえますか?」と言ったところ、快諾してくれた彼。しばし、メニューについてイタリア語で話し込む同席者のイタリア人と、イタリア人の店員さん。

ふたりは、恐らく10分くらい話していたと思います。で、会話が終わった後に「店員さんはメニューについてどんな説明をしてくれたの?」と、日本語が堪能なイタリア人の同席者に通訳をお願いしたところ――

イタリア人同席者「使われている食材や調理法は教えてくれたよ。でも、味については『おいしい』しかわからない。だって、『おいしいよ』としか言わないんだもん」とのこと。

そこじゃない。私が知りたいのは、具体的に「塩味が強い」とか「オリーブオイルの風味が効いている」とか「魚介の旨みが凝縮されている」とか、そういった類の「味の説明」だ。「おいしい」としか味を表現しないって、どんだけ語彙ないんやと思ったのですが、運ばれてきた料理(10品くらい)を食べて、分かりました。

マジで全部の料理がおいしい。衝撃的なくらい美味しい。「おいしい」の想像をはるかに超えておいしい。「おいしい」としか表現できないくらい、おいしい。

イタリア人の店員さんが、味について「おいしい」としか言わなかったのは、「まあ食べてみなさいよ。絶対に美味しいから」という、自信の表れだったんでしょうね。語彙が少ないわけじゃなかったんですね。むしろ、食べた感想を「おいしい」としか表現できなかった筆者の語彙不足を恥じたい気分です。本当にごめんなさい。

ちなみに、イタリア人店員さんは同席者に「でも、ウチの料理の美味しさも、君の連れている女性の美しさにはかなわないけどねハッハッハッ!」と言ったんだとか。さすがイタリア人。女性を褒めたりナンパしたり、ナチュラルにお客さんを褒めちゃえるんですね。さすがです。

plofライターシマヅ (Shimazu) @Shimazqe
1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。