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2015年06月12日

【街で見かけた「働く人」劇場】お寿司屋さんのオチャメな板前さんの話

お寿司屋さんの店員さん

外に出れば「何かすごい人」になぜか出会う(?)フリーライターのシマヅによる、「働く人」をテーマにしたイラストコラム。今回(第17回目)は、お寿司屋さんのオチャメな板前さんの話。

お客さんが飲食店のレビューをして点数をつけるサイト、ありますよね。

それらのサイトを見ていると、「回る寿司屋」はひとりあたりの支払い平均金額が1,000円前後なのに対し、「回らない寿司屋」はだいたい10,000円以上。

桁がひとつ違う! 回らない寿司屋は、庶民が気軽に立ち寄る場所とは違う!!

……えー……、そんなわけで、先日、都内某所で仕事を終えたあと猛烈にお寿司を食べたくなった筆者(私)。「いつも同じ回転寿司チェーン店にしか行ってないから、新規開拓してみよう!」と思い見つけたのが、今回の舞台となるA店です。

A店は、木材のテクスチャーを前面に押し出した少しお堅い店構えでスモークガラス使用という、パッと見では「回らない寿司屋」さんっぽかったのですけれど、入口が自動ドアだったので、「絶対に『回る寿司屋』さんだ!」と思い突入。

店内、横一列のカウンター席しかなく、お寿司、回っていません。ここは間違いなく「回らない寿司屋」さんです。

顔面蒼白になる筆者。「入口が自動ドアの飲食店は庶民の財布の味方の証」だと信じていたのに! ……しかし、扉を開けたからには足を踏み入れねばなりません。

震えながら席に着き、目の前に立っている板前さんに「と、とりあえずカッパ巻きを……」と注文。すると、背後から自動ドアの開く音が。

「あれぇぇぇ!? ここの寿司、回ってないのぉ!?」

……酔っていらっしゃったのか、あまりロレツの回っていない声で、私が心の中で叫んだことを実際に口に出して叫んだ男性のお客さん。

その叫びは、お店にとっては迷惑かも知れませんが私にとっては好都合です。なぜって、注文したカッパ巻きを食べたあと、「なんかちょっと……すみません」的なことをいってお店を出やすくなったから。

「はやくカッパ巻ききてくれ……早く帰りたいんだ……」そんなことを考えていたら、なんと!

回る板前さん

私の目の前に立っている板前さんが、握ったお寿司を持ちながら立ったまま360°回転し、「寿司は回りませんけど僕は回れます!」とひとこと!

い、いったい今、何が起きたんだ……? と、あっけにとられたわけですが、「足りませんか!? まだ回れますよ!!」と言ってクルクル回る板前さんを見て状況を理解した筆者。

「回らない寿司屋」さんでは、これが普通なのかもしれない、と思い必死で笑いをこらえたわけですが、その板前さんに気づかれたらしく、筆者が頼んだカッパ巻きを提供する際にも1回転して「どうぞ!」とかやるわけですよ。声出して笑っちゃいました。

カッパ巻き一貫で終わらせるつもりでしたが、提供時に回ってくれる彼のパフォーマンスが楽しくて、ついついほかのネタも注文してしまった筆者。それも、何貫も。

その板前さんに聞いたところ、「普段はやらないですし、『回らない寿司屋』では普通といったことはもちろんありません」とのことでした。

しかし、お店でマニュアル化されていなくても、店員さん独自の判断で接客にエンターテインメントを取り入れるのは絶対にアリだと思いますし、積極的にやってもらえたら喜ぶお客さんも多いのではないでしょうか。

ちなみに、そのお店は「回らない寿司屋」さんのなかでは「回る寿司屋」さんに近い値段設定でしたが、板前さんの「回るパフォーマンス」が楽しくて注文しすぎたため、レジに表示された金額を見て筆者の目が回りました。

plofライターシマヅ (Shimazu) @Shimazqe
1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。