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2016年12月15日

怒りはコントロールできる!? 忙しいワーママへ子育て中のイライラに「怒らない技術のススメ」

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働いているママは自分の仕事に加え、家事や育児に追われて余裕がない毎日を過ごしがち。そうした中で子どもが思うように言うことを聞いてくれないと、イライラしてつい怒ってしまうことってありますよね? 中には子どもを叩いてしまって、後から「ああ、やってしまった……」と後悔する人も……。

実はこの怒りの感情、自分でコントロールできるようになると言います。そこで今回は、「イラオコダイエット(イライラを減らす)セミナー」を開催している嶋津良智さんに、怒りやイライラとうまく付き合う方法を教えてもらいました。

怒りのモトとなる「第1感情」を知る

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■怒りやイライラのもとにある第1感情とは?

人間の感情は2種類あるといいます。

不安、悲しみ、苦痛、ストレス、寂しさ、絶望などは第1の感情。この第1感情をもとにして生まれる感情が怒りです。つまり、怒りは第2感情。第1感情に気付くことによって、怒りやイライラの原因が何であるのかがわかります。そして、イライラの原因を解決する方法を考えることができるようになるのです」(嶋津さん)

そこで、具体的なエピソードをもとに、第1感情を探してみましょう。

<4歳の男の子とその母親の場合>
仕事から帰ってくると、すぐに夕飯の支度。子どもを待たせている間はついついテレビに頼ってしまうのですが、4歳の息子は、テレビを見るとき、いつもテレビにかじりついています。わたしが「離れて見て!」と何度言ってもいうことを聞きません。何度注意しても聞かないので、毎日イライラしています。

「このイライラの原因はなんだろう?」と客観視しながら考えてみると、それは心配(=不安)であるということがわかってきます。「子どもの目が悪くなってしまう!」という心配(不安)が、イライラにつながっているのです。

「イライラや怒りの原因がわかれば、怒りをぶつけることではなく、イライラの原因を解決すれば済むことなのだと考えることができます。このエピソードの場合、母親は4歳の息子を怒って理解させることよりも、家具の配置や状況を改善することが必要だということに気がつくはずです」(嶋津さん)

怒りの上手な伝え方を身につける

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■怒ってもいい。怒りにフタをするのではなく、上手に怒りを伝えよう

とはいえ、子育てをしていると、どんなに心穏やかに過ごしたいと思っていても怒りをおさえられないことがあります。嶋津さんは怒りの感情にフタをする必要はなく、むしろ、素直に表現していいといいます。

「親だから怒っちゃいけないなんてことはありません。怒りは喜怒哀楽のひとつで、人間にとって大事な感情。大切なのは怒りをおさえることではなく、正しく怒りを表に出して、相手に上手に伝えることなのです」

■怒りを上手に伝えるには

では、どうしたら怒りの感情を上手に伝えることができるのでしょうか。それには4つの ステップをおさえておくことが重要だそう。

「それは事実、影響、感情、尊重です。この4つをおさえると、自分も話しやすく、相手も素直に話を受け取りやすいのです」(嶋津さん)

具体的なエピソードをもとに、上手な伝え方をおさえてみましょう。

<小学校1年生の男の子とその母親の場合>
小学1年生の息子は、わたしがガミガミ怒鳴らないと、やるべきことをやりません。学校からの大事なプリントを出さない、次の日の用意をしない……。わたしも最初はやさしく注意しているけど、最終的には大きな声で怒鳴ってしまいます。

1.「学校で配られたプリント、出さなかったね」
→淡々と事実だけを伝える。
2.「ママにプリントを見せないと、あなたは絵の具を持っていけないよ。図工の時間、何もできなくなっちゃうね」
→未来への影響を伝える。
3.「ママは、それだと図工の時間がつまらんないと思うよ」
→自分の素直な感情を伝える。
4.「あなたはどう思う?」
→子どもの考えを尊重し、自分で決めさせる。

この方法で伝えると、それをしないとどういうことになるのかを子ども自身が理解することができるし、自分で決めたということで、子どもも行動に責任を持つようになるそう。

「4つのなかでも最も重要なのが『あなたはどう思う?』と子どもの気持ちを尊重すること。子どもも頭ごなしに怒鳴りつけられたという感情がなくなり、素直に受け入れてくれるようになります」(嶋津さん)

怒りをコントロールする方法

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子育てにはイライラはつきもの。怒らない子育てができるようになるには、それなりの訓練が必要だと嶋津さん。

「まず怒りをコントロールできることと、できないこととに区別しましょう。例えば、電車が遅延しているからといっていくらイライラしても、電車が早く来るわけではありません。自分ではどうにもできないことに焦点をあてるのではなく、コントロールできるイライラに目を向けて、親として何ができるかを考えて、実行することが怒らない子育ての第一歩です」

そこで、子育てにおいて上手に怒りをコントロールする方法を嶋津さんに教えていただきました。

その1.
3つ数えてみる
子どもの言動に対し、即座に反応しないことが何よりも重要。「1、2、3」と数えることで、脳の機能「思考系」が働き出し、合理的な判断ができるようになります。

その2.
その場所から距離をおいてみる
人は体を動かすと、感情を変えることができます。トイレでも別の部屋でもいいので、怒っている現場から別の場所へ移動して落ち着いてみると、自分を取り戻せるはずです。

その3.
自分に置き換えて考えてみる
怒ってしまいそうなとき、「自分の子どものときはどうだったんだろう?」と考えてみましょう。すると、意外と冷静になれて、子どもの気持ちになって考えられるものです。

その4.
「怒らない」と決めてみる
「今日一日、子どもを怒らない」と決めてトライしてみましょう。怒らないことで、子どもの行動や自分の感情にどんな変化があるのかを感じてみることが目的です。

その5.
怒りを吐き出す場所を持ってみる
親しい友人や家族でもいいですし、日記やブログでも構いません。人は怒りを吐き出せる場所があるだけで楽になるもの。ひとりで溜め込まず、アウトプットするようにしましょう。

最後に、嶋津さんから働くママへのアドバイスをいただきました。

「私にも息子がいるので、ママたちが子育て中にイラオコするのはよく分かります。しかし、怒りの8割は、相手のためを思ってのことではなく、怒りを相手にぶつけてスッキリしたいなど、自己満足のためと言われています。

「イラオコダイエット」方法は、そんな8割といわれるママの不要なイラオコを無理なく減らし、子どもや家族、そして ママ自身をもっとハッピーにする方法。怒る回数を減らし、不必要な怒りを無くしていくものです。

正直、すぐには減らないと思いますが、ダイエットのように日々訓練していくことで、ぐっと少なくなっていきますので、是非チャレンジしてみてください」

【まとめ】

いかがでしたか。
怒りを上手にコントロールする方法なら、仕事と育児を両立しながら毎日を楽しく過ごせるかもしれませんね。まずはできそうなことからひとつずつ試してみてはいかがでしょうか。

嶋津良智さん【プロフィール】
嶋津良智さん
教育コンサルタント

国内、海外で講演・企業研修・コンサルティングをおこない、メディアにも多数出演する怒らない技術の大家。累計120万部のベストセラー『怒らない技術』、『子どもが変わる 怒らない子育て』をはじめ、著書多数。

主な役職:一般社団法人日本リーダーズ学会 代表理事/リーダーズアカデミー 学長 早稲田大学講師/内閣官房「暮らしの質」向上検討会委員 第一分科会座長
https://www.okoranai.com/

取材・文/福田 彩