パートを辞めたい。角の立たない退職理由の伝え方 (例文あり)
パートの辞め方のポイントは、周囲が納得しやすい退職理由とともに、退職意思と退職希望時期をはっきり伝えることです。その際、退職理由は波風が立たないものにしたいところです。ここでは、パートを辞める時に使える波風の立ちにくい退職理由を例文とともに紹介します。
【目次】
パートを辞める無難な退職理由とは
パートを辞めたい本当の理由はともかく、「自分自身の都合」や「家庭の事情」を退職理由として伝えると角が立ちにくくなります。「自分自身の都合」とは、自分自身の体力や健康上の理由、転職などで、「家庭の事情」とは、育児や学校関連、家族の転勤や転職、親の介護などが該当し、仕事を続けることが難しい状況を説明する上でパートを辞める理由として理解してもらいやすいです。また、プライベートな理由のため、相手も細かく踏み込みにくいので、穏便に辞めたいときの退職理由として向いています。
次に、角が立ちにくい退職理由と伝え方をいくつか紹介していきます。
仕事と家庭の両立が難しい
仕事と家庭の両立の難しさは、受け入れてもらいやすい理由のひとつです。事細かに説明する必要はありませんが、「両立は想像以上に難しかった」「以前と状況が変わってしまった」など、少し言葉を添えたほうが「家庭の事情で」と一言で済ませるより配慮のある表現になりやすいです。
【例文】
▼時間的に両立が難しい
「子どもが習い事を始め、送り迎えをすることになり、まとまったパートの時間を確保することが難しくなりました」
▼体力的に両立が難しい
「パートと家庭の両立が体力的に厳しく、最近は体調不良でお休みをいただくことも多くなってきました。しばらくは家庭に専念させていただきたく、退職させていただきたいと思っています」
子どもを1人にする時間が心配
子どもを家にひとりで置いておくのはさすがに心配ですが、パート先からすれば「事前にわかっていたことでは」という言い分もあるでしょう。当初と予定が変わったり、実際にパートに出てから子どもが不安を口にするようになった、など働いてからわかったことがあれば伝えるようにしましょう。
【例文】
「子どもを学童に預ける予定でしたが、入所することができず、家に一人で留守番させているので心配で、申し訳ありませんが退職させていただきたいと考えています」
「子どもがパートでいない間、1人でいることに不安を感じると言うようになりました。どうするか考えたのですが、一度、パートを辞めさせて頂きたいと思います」
子どもの体調不良が多い
「子どもが熱を出して呼び出されることは多々あります。パート先も状況は理解しやすい退職理由です」
【例文】
「子どもがよく熱をだすため、シフトの面でご迷惑をおかけしており、パートを続けるのが難しいと考えています。今はもう少し子どものそばにいた方が良いと思い、辞めさせて頂きたいと考えています」
子どもの学校関係などで忙しくなった
子どもの成長とともに学校関係で親の出番が増えることもあります。子どもの成長による状況や環境の変化を伝えるようにしましょう。
【例文】
「子どもの学年があがり、学校の行事を手伝うことが増えてきました。進学も控えていますので、子どものための時間も増やしたいと思っています」
親の面倒をみる必要がでてきた
介護というほどでなくても、親が高齢になれば病院へ付き添ったり、家事などの手伝いに出向くことも増えてきます。育児や自分自身の都合と同様に、詳細まで説明する必要はありませんが、言える範囲で伝えられるとより良いです。
【例文】
「親が高齢になり、病院の付き添いなどの時間が増えてきました。パートとの両立が難しく退職させていただきたいと思っています」
配偶者の転勤や単身赴任
配偶者の転勤や異動、単身赴任は最も納得してもらいやすい退職理由の一つといえます。転居に伴い、通勤そのものが困難であればパート先も引き留めにくいでしょう。
【例文】
▼転勤の場合
「夫の転勤に伴い、家族ともに転居しますので退職させていただきたいと思います」
▼単身赴任の場合
「夫の単身赴任に伴い、週末は夫婦で行き来する予定です。育児を夫に協力してもらっていたのですが、今後は負担も増えそうです」
他のパートに移るため
より通いやすい場所、稼ぐためにシフトが入れる場所など、パート先を変えたいことを、自分にとってポジティブな理由として伝えると良いです。
【例文】
「もう少し家に近い場所でパートの募集があり、そちらに移りたいと考えています。次のシフトが終わる月末で辞めさせて頂きたいと考えています」
「子どもの塾や進学に備えてもう少し稼ぎたく、今よりシフトが多く入れる職場に転職したいと考えています」
やりたい仕事に挑戦したい
新しい職種へのチャレンジや正社員への転職など、前向きな理由であればパート先からも受け入れてもらいやすいです。「今の仕事にやりがいを感じていますが」「皆さんに大変よくしてもらっていますが」など感謝の気持ちも添えて伝えるとより印象がよくなります。
【例文】
「今の仕事にもやりがいを感じていますが、会社員時代の経験を活かした経理関係の仕事にもう一度就いて、頑張りたいと思っておりますので退職を希望します」
退職を伝える時に気を付けること
はっきりと退職の意思を伝える
波風を立てたくないばかりに、はっきりと退職の意思を伝えられないこともあるかもしれません。しかし、あいまいな態度では、「シフトを変更するから」「今は人手不足だから」と引き留められる可能性もあります。それで納得して続けられれば良いのですが、退職することに揺らぎがなければ、きっぱりと意思表示をすることが大切です。それができずに不満を抱えてパートを続けるのはお互いにとっても良いとは言えません。「丁寧にご指導いただきありがとうございました」など、感謝の気持ちとともにはっきりと退職の意思を伝えましょう。
伝える時期は就業規則を確認する
退職を伝える時期は、就業規則を確認し従ってください。法律上は2週間前までに伝えればよいとされていますが、周囲への配慮を考えると1か月前には伝えるのがベターです。特にシフト制の場合は、次の月のシフトが確定する前には直属の上司に伝えるようにしてください。周囲のスタッフへ報告するのは、上司に伝えてからにしましょう。
初回公開:2021年3月31日
更新:2023年10月16日