面接担当者に聞いた、パートで不採用になる理由と受かるコツ
せっかく見つけたパート先に応募したものの、結果は不合格…。採用につながらない理由にはどんなものがあるのか、面接担当者436人にアンケート。服装、ブランク、経験、敬語、シフトの希望など具体的な理由と、面接に受かるコツを紹介します。
【目次】
パートの面接後、不採用とした理由(複数回答)
パート面接後に落ちる理由は、「経験やスキルの不一致」「シフト条件の不一致」と採用条件との不一致が多く、次に「表情、話し方」「服装や身だしなみマナー」と第一印象や社会人としてのマナーが懸念されていることがわかります。
不採用の理由:経験やスキルの不一致
パートの面接で不採用と判断した理由で、もっとも多かったのは、「経験やスキルの不一致」。希望する仕事を行う上で必要なスキルが合っていないというのがあるようです。
応募条件を満たしていない
職種の経験やPC・アプリケーションの使用経験を必須にしている場合、仕事上必要なスキルの経験がなければ採用されるのは難しくなります。特に事務系の職種はエクセル・ワードといったパソコンスキルを求められることが多いので、求人の募集内容を確認しておきましょう。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「Excelとワードが使えることが採用条件でしたが、面接で質問したらほとんどパソコンを扱えない人でした」(一般事務)
「ブランクのある方でも、パソコンスキルは教えれば習得できると思っていましたが、PCの電源の入れ方もわからない方で、そこから教えるわけにもいかず、採用を見送りました」(コールセンター)
経歴が事実と違う
履歴書の経歴を事実と異なる内容で記載してしまうと、採用されたとしてもその後トラブルになることもあるので、正しい情報を記載するようにしましょう。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「まったく経験がないのに、さも経験があるように答えていたのでお断りしました」(医療・介護職)
▼受かるコツ
求人の募集内容にある応募条件や仕事内容を事前に必ず確認しましょう。履歴書だけでなく面接で確認されることも多いので、聞かれた際にきちんと答えられるようにしておくと安心です。自分の職歴が、応募条件に合致しているか募集内容から読み取れなかった場合は、応募前や、面接日程調整の際に採用担当者に確認して、面接に進むのかを確認すると良いでしょう。
不採用の理由:シフト条件の不一致
続いて多かったのが、働く曜日や時間のシフトが応募先の希望と合わないという理由でした。
シフト条件が合わない
求人募集の内容には、「週〇日~」や「シフト応相談」と具体的な情報が載っている場合は少なく、面接でシフトについて相談することになります。働く時間に制限がある場合は、面接前に事前に応募先に確認し、自分が調整できそうか確認しておくのも手です。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「働ける時間帯が限定されるのは仕方がないものの、土日祝の勤務ができず、遅番がいっさいダメなど、柔軟にシフトが組めないので不採用にしました」(一般事務)
「一定の曜日と時間帯以外は入れないの一点張りで、お断りしたことがあります」(コールセンター)
▼受かるコツ
不採用になる人は、融通の利かない印象を与える人が多い傾向にあり、これは話し方で解消できることも多いです。シフトを伝える際は、「細かく希望を伝えすぎないこと」と「譲れることと譲れないことを両方伝えること」がポイントです。
不採用の理由:表情、話し方
次に多いのが「表情や話し方」と、いわゆる第一印象に関わる理由が多くありました。
元気がない、自信がなさそう
面接では緊張していつもより声が小さくなったり表情が硬くなりやすく、覇気のない印象になってしまうことがあります。特に接客業では、暗い印象にならないよう気をつけましょう。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「正面を向いて話ができず、自信をもって会話ができない人はお断りしています」(飲食店)
「接客業なのに声が小さく、はきはき喋れない人は採用が難しいですね」(パチンコ店)
敬語ができない
敬語が正しく使えないと、「マナーが身についていない人」という印象を与えてしまい、採用に至らないことが多くあります。急に敬語をマスターするのは難しいので、面接前に敬語で話す練習をしておくようにしましょう。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「面接担当者にタメ口で、丁寧語・敬語でのやりとりができない人もいました」(アパレル・雑貨販売)
▼受かるコツ
受かるコツは、面接でよく聞かれる志望動機やシフト希望などを事前に考えて、話す練習をすることです。また、普段より一段回大きめの声でハキハキと話すよう心がけることで、会話が聞き取りやすくなり、相手に自信があるように映ります。相手の話を聞いているときも口角を上げ、相手の目を見て頷くと印象がよくなります。
敬語に自信がない人は、最初の返事「はい」と、最後の「です、ます」を丁寧に言うだけでも変わるので、事前に練習しておくといいでしょう。
■参考記事:
面接で間違えやすい敬語・言葉遣い・受け答え一覧
■関連記事:
面接で好印象な表情・話し方・目線
不採用の理由:服装や身だしなみやマナー
「服装や身だしなみマナー」も不採用になる理由のひとつです。特に仕事のブランクがある人や、普段着以外をあまり着ない人は注意しましょう。
清潔感がない、カジュアルすぎる
面接での身だしなみで大切なのは、清潔感があることです。パートの面接はスーツでなくてもよいことが多いですが、カジュアルすぎるとルーズな印象を与えることがあるので注意が必要です。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「服装がしわしわで変色しており、清潔感がないのは印象が良くないですね」(一般事務)
「面接にジャージとサンダルで来社。面接ではスーツはもっていると答えていました…」(工場軽作業)
「パートなのでかしこまりすぎる必要はないのですが、部屋着っぽいTシャツ、かかとを踏み潰したスニーカーはちょっと…」(建設業)
▼受かるコツ
面接では、清潔感のある印象を与えることが大切です。私服で行く場合は、シンプルで襟のあるシャツやブラウス、デニムは避け、チノパンや膝丈のスカートを選ぶのが無難です。上にジャケットかカーディガンを羽織るのも良いでしょう。
■関連記事:
主婦のパート面接の服装マナー|スーツ?私服?カバンやメイク、髪型など
不採用の理由:仕事への意欲を感じない
採用する側は、応募者が本当に活躍してくれるか面接を通して見極めます。その際に、仕事への意欲を感じるかが、採用の決め手になることも多いです。どこで、意欲の有無を感じるか、具体的に見ていきましょう。
履歴書に空欄が多い
履歴書は仕事へのやる気を表す重要な書類です。不備や空欄は意欲がないとみなされることが多いので、すべての欄に記載するようにしましょう。資格や免許などで該当がない場合は、空欄にせず「該当なし」などと記入して提出します。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「写真がなかったり、学歴職歴欄以外が空欄だったり、働く気持ちがあるのか疑問に感じました」(外食サービス)
応募理由に説得力がない
パートの採用は、社会人としてのマナーや経験があるという前提で見られます。そのため、応募理由が曖昧だったり、意欲が感じられないと採用を見送られることもあります。
【面接担当者に聞いた具体的な理由】
「履歴書の職歴が、自社の業種と全くかけ離れた業種しか経験していなく、スキルもそうですが、仕事への意欲があるのかも疑ってしまいます」(外食サービス)
「何も質問がなく、働きたいです、できます、頑張ります、できます、と答える人は、不採用にすることがあります」(不動産サービス)
「接客業なので、応募理由がお金のためだけしか言わない人は、仕事へのやる気に疑問を持ってしまいます」(カラオケ店)
「積極性がなく、すべてが受け身。表情も暗くてやる気が伝わってこなかったので採用は見送りました」(塾・教育関連)
▼受かるコツ
なぜその仕事に応募したのか、説得力のある応募理由を伝えるのがポイントです。過去の経験を活かしたい旨を伝えたり、未経験の職種であれば、以前から興味があった・別の経験で培ったスキルを活かしたいなど、応募先に貢献できる強みをアピールすると良いでしょう。久しぶりに復職する人は、家事や子どもや近所づきあい、趣味などを通して、応募職種に活かせる長所を伝える方法もあります。
■関連記事:
【パートの履歴書】採用されやすい「志望動機」の書き方と例文
パートに受かるコツは事前準備
パートで不採用になってしまう理由の多くは、事前準備で対策できるものばかりです。準備がしっかりしていれば自分の希望や優先順位も見えやすくなり、より自分に合うパート先が見つけやすくなるでしょう。
過去3年以内にパートの採用面接を行なったことのある面接官・採用担当436人にアンケート(2020年3月実施、調査協力クロスマーケティング)
※公開:2020年6月12日、更新履歴:2022年01月27日