【履歴書】学歴・職歴の書き方の基本│ケース別(職歴が多い・在職中・空白期間)

履歴書の学歴・職歴欄の基本の書き方について解説します。学歴はどこから書くのか、在学中や卒業見込みの書き方、また職歴が多い場合や、職歴に空白期間がある場合など、パターン別の書き方を紹介します。
学歴・職歴欄の共通のルール
最初に、学歴・職歴を書く上での共通のルールを紹介します。

年号は、和暦・西暦のどちらかに統一して書く
年号は、和暦・西暦のどちらかに統一して書きます。生年月日、学歴・職歴欄、資格・免許欄など、履歴書全体で年号をそろえましょう。
学歴、職歴、1行目にはそれぞれ中央に「学歴」「職歴」と書く
学歴・職歴欄は、1.学歴、2.職歴の順に書きます。
学歴欄は、最初の1行目の中央に「学歴」と書き、次の行から学歴を記入します。職歴欄は学歴欄から1行あけて、次の行の中央に「職歴」と書き、さらに1行下から職歴を記入します。
すべての学歴・職歴を書き終えたら「以上」で締める
すべての学歴・職歴を書き終えたら、1行下の右側に「以上」と記入します。
学歴欄の基本の書き方
学歴欄の基本の書き方を紹介します。
最終学歴の一つ前の卒業から書く
学歴の書き始めは、最終学歴の一つ前の卒業から記入します。例えば最終学歴が高卒の場合は中学卒業から、最終学歴が大卒もしくは大学在学中の場合は高校卒業から書きます。

最終学歴が卒業見込み、在学中、中退などの場合の書き方
学歴欄の最後は、最終学歴の状況を記入します。例えば最終学歴が大学のケースで、すでに卒業している場合は大学名と学部学科のあとに「卒業」(大学院卒の場合は「修了」)、卒業要件を満たし卒業がほぼ確実な場合は「卒業見込み」、在学中の場合は「在学中」、中退した場合は「中途退学」と記入します。また、今後進学が決まっている場合は「入学予定」と記入します。
関連記事:履歴書の学歴はどこから書く? 学歴欄の書き方を状況別に解説(見本付き)

職歴欄の基本の書き方
続いて、職歴欄の基本の書き方を紹介します。

学校卒業後の職歴は原則全て書く
職歴は、働いた順に時系列で記入します。原則、働いた期間が短いものも含めて全て記入しましょう。
正式社名、所属部署、雇用形態を書く
職歴に記入する社名は正式名称で記入します。会社の種類も略さず「株式会社」「有限会社」と記入します。働いた部署や雇用形態も正式名称で記載します。
部署異動も主なものは書く
会社内で部署異動があった場合は、異動した年月と部署名をあわせて記入しましょう。
ケース別の職歴欄の書き方
職歴欄は人それぞれキャリアが異なるため、書き方にもバリエーションがあります。ここでは、転職活動中、離職中、職歴が多い場合など、さまざまなケース別の書き方を紹介します。
在職中の場合
「履歴書の作成日時点」で在職中の場合、職歴の最後に、勤務中の会社への入社年月や在籍部署名などを記入し、次の行に「現在に至る」もしくは「在職中」と書きます。さらに、その下の行の右端に「以上」と記入します。行数が足りないときは、「現在に至る」と「以上」を同じ行にまとめ、「現在に至る」を左端、「以上」を右端に書きましょう。

>在職中の職歴で「現在に至る」「以上」「退職予定日」の書き方は?
退職予定日が決まっている場合
職歴の「現在に至る」の後に、カッコ書きで「〇〇年〇月〇日退職予定」と記入します。職歴欄に余裕がない時は、本人希望欄に記入しても問題ありません。さらに、就業可能な日程が分かっている場合は、続けて就業可能な日程を付記すると、採用担当者はあなたがいつから働けるかわかりやすくなります。日程の記入は確定している場合のみにしましょう。

>履歴書の本人希望欄|書いてよいこと、書かないほうが良いこと(例文あり)
離職中の場合
履歴書を作成している時点で離職している場合は、最後に勤務した会社の退職年月と「一身上の都合により退職」など退職の理由を記入します。

退職理由は特別な理由がなければ、「一身上の都合により退職」、「契約期間満了のため退職」、あるいは、閉鎖倒産などによる「会社都合により退職」という一般的な表現で構いません。
ただし、面接では、具体的な退職理由を聞かれることが多いので、面接前にシミュレーションしておくことをおすすめします。>転職面接でよく聞かれる質問と答え方
職歴が多く書ききれない場合
職歴が多すぎて書ききれない場合は、「今回の応募先に関係しない異動は省略する」、「入社・退職を同じ行に書く」、「職歴欄の多い履歴書を使う」などの工夫をしましょう。その上で、詳細を記入した職務経歴書と一緒に提出します。
<入社・退職を1行に入れた見本>

職歴に空白期間がある場合
前職との間に半年以上のブランクがある場合、明確に書ける理由がなければ、そのまま「一身上の理由で退職」などと書きます。
退職後、資格取得、通学。留学などをしていた場合は、その旨を記入すると良いでしょう。転職活動の間にアルバイトをしているなら、それを記入する事もできます。また、体調不良や家族の介護、育児などで職歴に空白期間がある場合、復職できる旨を記載します。業務への支障が懸念される場合は、その旨を「本人希望欄」に書くと良いでしょう。
<現在、業務に支障がない>


<一部、支障がある>(本人希望欄や、健康欄で更に補足する)

<空白期間中にアルバイトや派遣などに従事>

派遣社員の場合
派遣社員の場合は、派遣登録した「派遣先企業名と、就業した「派遣先」、「業務内容」、「就業期間」がわかるように書きます。派遣先の企業名・部署名のみでもOKですが、行数に余裕があれば簡単な業務内容を記入すると、「どんなスキルがあるか」をアピールできます。書ききれないときは、詳細を職務経歴書に記入しましょう。派遣社員は、派遣元から派遣されたスタッフなので、「入社」ではなく「△△会社に派遣」「△△会社に勤務」などと書くのが一般的です。「派遣社員」と雇用形態も併せて明記します。

パート・アルバイトの場合
パートやアルバイトの場合も、空白期間の補助的なものや短期間のものでなければ派遣社員と同様に、企業名や業務内容を簡潔に書き添えます。業務内容が応募先と関連がある場合はアピールになるので、ぜひ書いておきましょう。「アルバイト」、「パートタイム」と雇用形態も併せて明記します。

書くべき職歴がない場合
学校を卒業したばかりなど、働いた経験がない場合は「なし」と記入します。インターンシップなど、職歴に近い経験がある場合は、その旨を記入しても構いません。


副業をアピールしたい場合
副業も職歴のひとつです。副業をしている場合は、職歴の最後に記入しましょう。応募先に関係する副業の場合は、転職のアピールになることもあります。また、採用担当社側は副業との両立が可能なのか確認をすることも多く、中には副業を禁止している企業もあるため、就業規則に反しないかを確認する必要があります。
詳しい職務内容は職務経歴書に
応募先企業から「履歴書のみを提出」と指示がない限り、履歴書と職務経歴書はセットで提出することが基本です。履歴書は簡単な略歴のみにとどめ、過去の業務で得た経験、スキルなどの詳細は職務経歴書に記入します。
>職務経歴書の書き方|職種別のダウンロードできる見本フォーマット付
粟野友樹組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルを行っている。
※更新履歴:
2019年9月18日
2021年12月20日
2024年2月13日
2025年11月25日
※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。