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2015年07月29日

【街で見かけた「働く人」劇場】お店の隠語が××な某高級レストランの話

高級レストラン

外に出れば「何かすごい人」になぜか出会う(?)フリーライターのシマヅによる、「働く人」をテーマにしたイラストコラム。今回(第23回目)は、お店の隠語が××な某高級レストランのお話。

「3番」がトイレを意味するなど、お店……特に飲食店には、そのお店だけの隠語がありますね。
筆者(私)も某ファミレスでアルバイトをしていた過去があり、研修期間中にナニがナニを指すのかを叩き込まれました。
飲食店で使われる隠語のほとんどは、「お客様が気分を害するかもしれない単語」を「隠す」ためにあるように思います。

……が、それとは真反対の用途で「隠語」が活躍するという、とても貴重なお店で、とても貴重な体験を致しました。

それは、先日のこと。友人が某高級レストランに行く機会を与えてくれ、緊張4割、浮かれ気分6割で当日を迎えたのですが、お店について数分で緊張10割、浮かれ気分0割に。
なぜかというと、(お店がガチでお堅い雰囲気だったからなのもありますが)店員さん同士が、ちょいちょい、聞いたことあるけどよく分からない言葉で会話をしているから。

「高級店は、私にはまだ早かったんだ……帰りたい……」などと思っていると、突然、店内の電気が消え、一組のお客さんの席にスポットライトが!

「結婚してください!」

店内に響き渡る、求婚のセリフ。そう、サプライズなプロポーズ演出が始まったのです。

私は突然のことにビックリ。しかし、友人は「ふーん」みたいな反応。「なんでそんな冷静なの?」と聞いたところ――

友人「え、だって、さっきから店員さんたちがDis, est-ce que le gateau pour la surprise est prêt?(サプライズのケーキはもう用意できている?)とかTu vois, après le signal on le commencera, loupe pas.(分かっていると思うけど、合図があったらすぐに始めるから。見逃さないでね)とか言ってたから。ああ、どこかの席でプロポーズの演出でもあるんだろうなって」

そう、実は「聞いたことがあるけどよく分からない言葉」はフランス語で、友人はフランス人。分かって当たり前だったのです。

フランス語が分かる日本人は、英語が分かる日本人に比べると相当少ないでしょう。加えて、凡庸な隠語ではなくフランス語を使うことにより、その響きでレストランの高級感を高めているようにも思いました。

……とはいっても、完全に隠語にしたいのなら、どこかの国の言語ではなく、「笹かま美味しいですよね(サプライズのケーキはもう用意できている?)とか、はんぺんって白い! (分かっていると思うけど、合図があったらすぐに始めるから。見逃さないでね)とか、もう完全な隠語にした方がいいんじゃないかな、と思ったのはココだけの話。

こんな求人みつけました
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plofライターシマヅ (Shimazu) @Shimazqe
1988年生まれ。フリーライター。武蔵野美術大学造形学部芸術文化学科を卒業後、2年ほど美術業界を転々としていたが現在は主にWEB上で文章を書き生計を立てている。女性向けコラム、インタビュー記事、グルメレポート、体験記事など、幅広い分野で執筆活動を行う。
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